その01 エンジンオイルは燃やしてはいけません!

これは私の友人から聞いた話なのですが、文章の過程で”友人は”と言う言葉が多すぎて分かりにくくなる可能性があったため私がやっちゃったように書いています。

それは数年前の出来事でした。
私はいつものようにエンジンオイルを交換して、ついでにオイルフィルターまで交換しました。

その日もオイル交換を済ませて、オイル漏れの確認が終わり、いつもなら新油の入っていたカンに廃油を入れて小売店に処理をお願いしに行くところなのですが、その日は祖父母の田舎でオイル交換をしていて(この家はお風呂を薪で沸かしています)、何気なしにお風呂を沸かすかまどでオイルを燃やそうと考えました。

私の車はオイル&オイルフィルター交換を行うと5.5lほどの廃油が発生します。そのときは更に以前使用していた廃油も2lほど残っていてそれもまとめて処理しようと思いました。(つまり8l弱のオイルを燃やそうと考えた訳です)
オイルに火種を近づけてもなかなか燃えてくれないので、私の頭には”エンジンオイルは燃え方が遅いんだ”という間違った情報がインプットされてしまいました。
その後、使用済みのウエスも一緒に燃やそうと油のついたウエスをかまどに投げ込んでウエスに火をつけるとなかなか良い感じで燃えてくれました。
このとき私の頭には”エンジンオイルは燃え方が遅いんだ”という間違った情報がインプットされた後だったので、後の惨劇は予想する事も出来ませんでした。
廃油が燃え出して15分ぐらいたったときに辺りに明らかに危なそうな臭いが立ち込めていました。
嫌な予感がしてかまどに行ってみると
かまどから火が出てる!しかもかなりの勢いで!
という状況で危うくパニックになりかけました。
しかし何とか平静を取り戻して消火する事を考えました。
でも水をかけただけでは文字通り”火に油を注ぐ”状況になりかねませんでした。
近くを見渡してみると
こんなところに消火器(しかもビックサイズ)が!
でも、よく見ると10数年使ってなさそうな消火器でした。
しかし今はそんな事を言っている状況では無かったのでその消火器を持ち出して小学校から高校までに避難訓練で幾度となく行った消火器の使い方を思い出しながらかまどにぶちまけてやりました。
ビックサイズの消火器を全て使い終わり”やれやれやっと消火できた”と思いかまどの入り口を開けてみると、
おいおいまだくすぶってるよ!
このときは消化液を全て使い果たしたので、ヤツの勢いを止めるものは何もないかと思いました。
しかも、入り口を開けていたのでヤツは新鮮な空気を取り込んで
バックファイア?のおまけ
を私の方に放出してきました。
直感的に(直感的でなくても普通の人は思うはずだが)、
ヤマはまだ乗り切っていない!
と私の自己防衛機能が訴えました。
ということで、周りにぶちまけている消化液をスコップでかまどの中に手作業で投げ込み何とか鎮火しました。
鎮火したものの、再度出火しては恐ろしいのでバケツ3杯(約20l)の水をかまどの中に流し込み消火作業を終了させました。
冷静になって後から考えてみると、ビックサイズの消火器をぶちまけたときはかまどの入り口が開いてませんでした。
ということは
消化液を火元にぶちまけたつもりが実は火元には届いてない?
これじゃあ完全に消火できるはずはありませんね。
最終的に消火作業を行ったのは、ビックサイズの消火器をぶちまけた事ではなく、ビックサイズの消火器から放出された消化液をスコップで火元に投げ込んだ事が最終的に鎮火に至ったと考えられます。


教訓
消火器は火の根元に向けてぶちまける!

では無く(消火の基本ではありますが・・・)
お風呂のかまどでエンジンオイルを(しかも8lも)燃やそうとしてはいけません! ということです。
火が出てからの結果を考えるのではなく、火が出ないように考える事の方が重要です。
最近あちこちで言われている、(事故)予防運転や予防治療などと同じです。
ちなみに廃油には重金属が含まれており、またかまどで燃やすと言う、燃焼が良くない状況だと不完全燃焼になりやすく、排出ガスが黒く人体及び生物に非常に悪い物質が大量に含まれているため、日本ではお上に知れ渡ると両手が後ろに回る事もあるかも・・・

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