NA2 NSX-R

その基本設計は10年をゆうに経過しているものの徹底的にサーキットでの走りを追及されたことで生まれたNSX TypeR。2005年3月にはNSX-Rをベースにサーキット専用モデルとも言うべきNSX-GT(車両価格\50,000,000 限定5台)が誕生しました。はっきり言ってここまで走りを追求し妥協の無いつくりをした車は日本ではこれだけではないでしょうか?
空気を抵抗として受け止めるだけではなく整流することによりダウンフォース(マイナスリフト)を車体に与えることでコーナリングスピードの向上、ブレーキ性能の向上…ヨーロッパ車ではアウトバーンの高速安定性のためダウンフォースを発生させる車作りがされているようですが日本の道路事情(制限速度100km/h)を考えるとまさにサーキットを意識したとしか言いようがありません。
ボディフレームは他社と異なりアルミを多量に使用しボディ剛性を上げつつも軽量化を実現した設計。更なる軽量化としてカーボンを使用したエアロ。
熟練した職人のみに組むことが許された徹底的にバランス取りが行われたC32B V6 3.2l DOHC VTEC。このエンジンが奏でる音はまさにF1サウンドと言うことができるのではないでしょうか?走りを意識しつつも近年の排出ガス基準に適合させるためにチューニングが行われています。
サスペンションもベースのNSXと比較してタイヤとのマッチングでかなりハードな味付けになっています。サーキットにあわせ引き締められたサスペンション…
バネ下重量を考えられてかどうか分かりませんが片押しにもかかわらずサーキットでもフェードしにくいブレーキ。
ただそのこだわりぬいた設計&製作により車両価格は\10,000,000を越えてしまいます。誰もが買うことのできるスポーツカーということは出来ないのが残念と言えば残念。しかし走りを愛する人にとっては憧れの存在であって良いでしょう。フェラーリF355,F360が引き合いに出されるようですが某ビデオを見る限りコーナーではフェラーリファンには申し訳ありませんが相手になりません。まあフェラーリの方はロードゴーイングカーやタイヤ事情でNSX-Rのようなウルトラハイグリップタイヤは履けませんが。話はそれますがフェラーリってエンジンとタイヤのバランスがあってない気がするのは私だけ?コーナーでは進入・旋廻・脱出のいずれもテールハッピーの挙動をして乗り手を選ぶと言うか危ない車と言うか…
いずれにしてもスポーツカーと言われて何の問題も無く取り上げることのできる車であることは間違いないでしょう。

でも町乗りしかしない人が購入するには100%不適であると思います。乗ったことは有りませんが他のTypeRの流れを持つサスペンションでは不満しか出ないと思います。でもそれは町乗りで不満を言う方がおかしいです。あなたは何に乗っているのでしょう?サーキットで本領発揮する車に乗っているのではないのでしょうか?そんな車なのだから町乗りで不満が出ても仕方ないのではないでしょうか?と思います。

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