ナノバブルとは

ナノバブルとは単位を表すナノと気泡のバブルを組み合わせた言葉です。
ナノ(n)とはSI接頭辞のひとつで10-9(十億分の一)を表し、1[nm]ならば十億分の一メートル(1ミリメートルの千分の一の更に千分の一)という極小の世界になります。


ナノバブルよりも1000倍大きなマイクロバブルというものが存在しますが、マイクロバブルはおおよそ可視光線の波長(約360〜830nm)よりも大きく、無色の液体中に発生させると白く濁ったように見えます。液体中に気泡を発生させると、気泡は上昇していき液面で破裂するように、マイクロバブルも同じように最終的には液面で破裂しますが、気泡の上昇速度は気泡の直径の2乗に比例し小さい気泡ほど上昇速度は遅くなります。


一方ナノバブルはそのサイズに寄っては可視光線の波長よりも小さくほぼ無色のまま(オゾンナノバブルの場合は紫〜ピンク色)です。また、気泡の直径の2乗に比例する気泡の上昇速度は非常に遅く、保管の環境により数カ月〜数年の寿命がある(気泡が液中にとどまったまま)と言われています。


また、マイクロバブルやナノバブルというのは気泡の大きさを表す言葉であり、気体の種類を表すものではありません。
つまり酸素であれば酸素マイクロバブルや酸素ナノバブル、オゾンであればオゾンマイクロバブルやオゾンナノバブルと表現されます。


酸素ナノバブルの特性

酸素ナノバブルの場合、淡水魚と海水魚が一緒に生きることができるという不思議な現象が発生します。これは愛知万博で展示され話題となりました。
各所で行われている実験により生物を活性化する効果の他殺菌作用もあるとされています。


オゾンナノバブルの特性

オゾンは酸素原子を3つ持つ分子で、腐食性が高く刺激臭がする物質で、殺菌・ウィルスの不活性化・脱臭・脱色などに用いられるが、使い方(濃度)に寄っては有害物質にもなります。
ま、オゾンには塩素系殺菌剤よりも高い殺菌能力があり、耐性菌を作らないとされ殺菌剤として有用であると考えられ、歯周病の治療に用いられることもあります。


歯周病とは歯と歯肉の境界にバイオフィルムと呼ばれる口内細菌の集合体やバイオフィルムが硬化した歯石が原因となり歯周組織が破壊される病気です。
この治療にオゾンナノバブルは有用とされていますが、バイオフィルムや歯石を破壊するほどの力はオゾンナノバブルにはありません
バイオフィルムや歯石は歯科医にて治療しなければ取り除く事はできませんので、治療中や治療した後にオゾンナノバブルを使用することで歯肉炎の改善が認められています。


ナノバブルはまだまだ研究段階でその効果が確認されている最中なので適切に使用する必要があると考えられます。


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