サンスベリア(学名:Sansevieria trifasciata)はサンスベリア、虎の尾(トラノオ)、千歳蘭と呼ばれる観葉植物です。
原産地はアフリカや南アジア等熱帯の乾燥地帯で、多湿と低温を嫌うものの、耐陰性も高くその取扱は比較的容易な部類に入ります。
サンセベリアといえば上の写真の植物が一般的ですが、サンセベリアはかなり多くの種類が存在しており、上の写真のものはローレンティー(学名:Sansevieria
trifasciata cv. Laurentii 英名:Variegated snake plant)と呼ばれる種類です。
因みに上の写真で一番大きなものは植木鉢の土上端から1mを超えるものがいくつもあります。最初はホームセンターで買った小さな鉢だったのですが、大きく増えたものです・・・
水やり | 乾燥に強く多湿と低温に弱いという植物なので、水やり不足で枯れることはあまりありません。 また、育て方は非常に簡単で水のあげすぎ、寒冷時の水やりで根腐れ・葉腐れに注意が必要なだけで、水分不足になると葉にシワが発生するようになりますが、暖かい時期であれば水をあげることで元に戻ります。 水のやり過ぎで根腐れを発生することや、外気温が低い季節に水やりをして鉢の温度が下がることで枯れてしまうことがありますので、育て方ではこの点に注意を払う必要があります。 一般的には春〜秋にかけて週1回程度(夏は2〜3日に1回)水やりをすると言われています。植物全般に言えることですが、根が非常に重要なので根を育てるよう水をあげるときはたっぷりと、表土が乾くまでは水をあげない程度で大丈夫でしょう。 水やりを行う際はたっぷりと行うというのが重要で、これを行うことで水分の吸収だけでなく鉢の空気を入れ替えることで根が新鮮な空気を吸うことができるようになります。 外気温が下がる冬の時期は基本的には水を経ち耐寒性を増すようにしますが、部屋の温度があまり下がらない場合は霧吹きにて葉水をあげる場合もあるようです。 |
用土 | 多湿に弱いので水はけの良い用土を使用します。 水はけが良ければどのような土でも良いのですが、私はプロトリーフ サンスベリア・金のなる木・アロエの土 5リットルを使っています。 |
肥料 | 多肥に強いので、多少多めに肥料を与えても大丈夫ですし、肥料を与えることで元気に育ちます。 肥料は室内で育てることもあるので有機肥料ではなく遅効性の化成肥料(液体肥料も可)を与えます。 ※有機肥料を与えても枯れることはありませんが、室内では虫が寄ってくるので注意が必要です※ 花ごころ サンセベリアの肥料 400gというものもあります。 |
陽当り | 太陽が大好きな植物なので、しっかり陽の光に当てて育てます。但し、夏の光は葉の色が変色するので夏の間だけ木陰に入れて育てます。 また、耐陰性も高いので室内だけでも育ちますが、葉が軟弱になりますので明るい部屋の方が良いでしょう。 |
耐寒性 | 耐寒性はあまり高くなく15℃以下になると成長を止めてしまいます。7℃以下では水をあげると寒さで枯れてしまうこともあります。 越冬させる場合は、水を完全に経つと耐寒性は高くなる(冬眠する)ので寒くなる時期は水をあげない方が良いと言われています。 |
花言葉 | 永久 不滅 |
サンセベリアは目立つ害虫や病気はありません。
過剰な水やりや冬季の水やりにより根腐れを起こす程度なので、病気のことで特別注意することはありません。
たまにいくつかの葉の1枚がしおれたり、枯れたりすることもありますが症状が発生していない場所(根元側)で葉を切ることで進行を食い止めることが出来ます。
※サンセベリアは葉挿しが出来るほど強い植物で切った場所の下側も生き続けることが出来ます。
サンセベリアといえばマイナスイオンを大量に発生させる植物としてTVで紹介され広く知られておりますが、実際のその効果云々については賛否両論がされているようですが、植物というものはフィトンチッドという殺菌力のある揮発性物質を発生させており、人体がこの物質に触れることで健康の維持、癒しや安らぎの効果が得られるとされています。一般に言う森林浴です。
森林浴の効果がある程度確認されているように植物のある環境というのは、人間の身体に良い影響を発揮させてくれるでしょう。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
株分け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
葉挿し | ||||||||||||
水やり | 週に1回 | 2〜3日に1回 | 週に1回 |
水やりは北(北海道など)の方であれば、冬の時期は行わないほうがいいでしょうし、南(沖縄など)の方であれば霧吹きではなく水やりをおこなってもいいかもしれません。
個体差はあるようですが、私が購入したサンセベリアは最初ろくに水を与えていませんでしたが枯れることはなく(葉の1枚や2枚は痛むことはありました)、今では大きく成長しています。
水を与えていなかった頃はさすがに新芽が出ることも葉が伸びることもあまりありませんでしたが…
4月頃になるとカーテンを開け陽の光を部屋に入れるようにすると日中はかなり暖かくなってきます。
冬の間冬眠していた(冬眠させていた)サンセベリアが活動を始めだす頃なので、目覚めにふさわしいように、朝たまに霧吹きで葉と土に水を噴きかけるようにします。
5月頃になると最低気温も15℃を上回ってくるようになり、日中の気温もだいぶ上がってきますので植え替えや株分けの時期に入ります。
私は2010年よりこの時期になると毎年株分けを行なっています。(通常であれば2年に1度植替えを行う程度で良い)
株分けや植替えをおこなってから1週間ほどは水を与えず根が新しい鉢の温度になれるよう養生させます。
水やりもこの頃から、1日の中でも外気温度が上がりだす午前10時頃に、サンセベリアが成長するよう鉢の下から水が垂れるほどあげて、水切りをしながら大好きな陽の光にしっかりと当てるようにします。
この“鉢の下から水が垂れるほど”というのが水やりで重要なポイントの一つです。このような水やりを行うことで鉢の中に溜まった(淀んだ)空気を追い出し、新鮮な空気を取り入れることができます。
また、週に何度か霧吹きで葉と土に水を噴きかけるようにします。
この頃からサンセベリアは活発に活動を始め葉・根・地下茎が成長し新芽が出てき出します。新芽は淡い色ながらも模様が出て綺麗です。
この淡い色は新芽が出てから僅かの間だけ期間限定で、柔らかい雰囲気があります。この色は新芽の間だけなので堪能しましょう。
外気温が高くなる夏は水分の蒸発も活発化されるので2〜3日に1回水やりを行うと良いと言われています。
私の場合はこの時期でも週1回の水やりを行い、週に何度か気が向いた時に霧吹きで葉と土に水にHB-101を混ぜて吹きかけています。
注意点としてはあまりにも温度の高くなる日中に水やりを行い炎天下に鉢を置いたままにするという行為は、鉢の温度が高くなりすぎるので避けたほうが良いでしょう。
元々真夏の日中の太陽は葉の色を変色させることがあるので、午前中にたっぷりと水やりをして水切りをした後木陰に移動させます。
春から成長を始めた新芽はある程度成長し色も淡い色から濃くなり、新しい新芽も成長し見るたびに大きくなっていくので成長を実感できるでしょう。
9月頃になると外気温度が低くなりだしサンセベリアの活動が穏やかになっていきます。
成長も緩やかになっていきますが、成長が止まるわけではないので温度管理を行いつつ水やりの回数を徐々に減らしていきます。
鉢を外に置いている方は注意が必要な時期に差し掛かります。サンセベリアは寒さに弱い植物なので鉢の中に水分がある状態で1晩冷え込んでしまっただけで枯れてしまうことも珍しくありません。
11月になる頃は成長が止まる程度の外気温になっていると思います。この頃に水やりを行いすぎると枯れてしまうので注意が必要です。
ただ、最近の家屋は断熱効果が向上しており暖房器具に寄っては空気も乾燥していくので、たまに外気温が上がってくる昼前にたまに霧吹きで少し湿らせる程度に葉や土に水を吹きかけるようにします。
また、完全に水を経った状態では葉にシワが出てきますが、春になり水やりを始めると元に戻ります。
右の写真は私が数年前にホームセンターで小さな鉢(4号程度)に植えられていたものを購入し、5年で3回の植え替えを行ったものです。
鉢は8号になり体高は60cm程で、2012年現在でこのページトップの写真にあるように実はこれが3鉢あります。
購入して2年間程はろくに水やりもせず(春〜夏で数週間に1度思い出したように水やりをする程度)ほぼ放置していましたが、水やりをするたびにすくすくと成長していました。
これが乾燥に強いという特徴と言えるのではないでしょうか?
また、植え替えをせずに放置しておくと鉢を壊すほどの成長を見せるという特徴も見せてくれています。
1度目(2010年)の植え替えは体高が60cm程になり購入した際の鉢では重心が不安定になり少しの風で倒れるようになってしまったため、株分けはせずに鉢を8号にサイズアップさせました。
植え替えの前の年に水やりをするたびに成長していたので、この年は1〜2週間に1度水やりと液体肥料を与えていました。
植え替えと水やりが功を奏して新芽がいくつか出て秋ごろには8号鉢で少し手狭になるほどでした。
2度目(2011年)の植え替えは8号鉢で少し手狭になったので株分けを行い8号鉢を2つにしました。
サンセベリアは切った葉を土に植えることでも育ってくれますが、葉の縁の模様がなくなる(先祖返りする)ようなので地下茎を切る方法で株分けをすることにしました。
春〜夏にかけては週に1度の水やりと遅効性の化成肥料を与えていたことで地下茎が地表に見えるほど太く成長し新芽がいくつも出て、外気温が下がる10月頃でも新芽が出てきました。
右の写真は2011年最後の新芽で、2012年春に撮影しました。
3度目(2012年)の植え替えは2011年秋ごろでも新芽が出てくるほどの成長をしていたので、8号鉢2つでも手狭になったので、更に8号鉢を1つ増やして3つにしました。
2011年で地下茎が太く葉も大きく成長していたので、大きな地下茎の塊が3つと3本の葉(根付き)がありました。これをバランスよく3鉢に分けて植え替えを行ったのがこのページトップの画像となります。
いずれも体高は60cm前後でまだまだ成長してくれそうです。
体高:土より | 新芽1号 | スタッキー1号 | スタッキー2号 | スタッキー3号 |
4月8日 | 15cm | |||
5月2日 | 17cm | |||
5月7日 | 18cm | |||
5月9日 | 19cm | |||
5月17日 | 21.5cm | |||
5月18日 | 22cm | |||
6月1日 | 28cm | 8cm | 10cm | 10cm |
6月7日 | 30cm | 8cm | 10cm | 10cm |
6月9日 | 30.5cm | 8cm | 10cm | 10cm |
6月14日 | 32.0cm | 8cm | 10cm | 10cm |
2011年最後の新芽で新芽1号と名付けたのですが、サンセベリアが外気温の上昇とともに目覚め始めるとメキメキと成長をはじめました。
植え替えを行った4月はまだ外気温が低い日もありましたが、4月末頃から成長が著しくなり5月上旬は成長が著しくなっています。
葉の成長がこれ程なので植物にとって非常に重要な地下茎、根も同じ程度成長しているものと思われます。
地下茎と根は成長具合が見られないのが残念です。
6月14日以降成長記録をつけていませんでした・・・すいません。
7月12日現在で6月1日に植えたスタッキー7本のうち1本は地下茎が成長し新芽を出し、1〜3号鉢全てにサンセベリア トリファスキアタ ローレンティーの新芽が出てきてどんどん成長しています。
サンスベリア スタッキーは(植物のマイナスイオン発生についてはさておいて)サンセベリアのなかで最もマイナスイオンを出すと言われています。
5月30日に一目惚れして家族が増えることとなりました。
葉は合計7枚あったので3鉢にそれぞれ3・2・2と振り分けて育てることにしました。
これをスタッキー1号と呼ぶこととします。
地下茎がつながていませんでしたので、このように1枚ずつ場所を分けて植えることにしました。
向かって左をスタッキー2号、右をスタッキー3号と呼ぶこととし、今後成長記録をつけていきたいと思います。
スタッキーの成長記録につきまして2012年5月30日に家族として迎えて以後6月14日まで目立った成長は行なっていませんでした(ローレンティーの成長は著しい)が、7月中旬よりスタッキーの新芽が続々と出てくるようになりました。
こちらは親1本から子が2本でてきています。
やっぱりサンスベリアという品種は寒さが苦手、暑いのは好きですね。
7月に入った頃から週1回の水やり(鉢に水がたまるほどの水やり)を行うと次の週までに何らかの成長が見られます。
この調子だと来年(2013年)は現状3鉢ですが5鉢ぐらいになるかもしれませんね。