化物語

化物語とは西尾維新によるライトノベル作品とそのアニメ作品です。ライトノベルは化物語(上)化物語(下)の2巻です。
最初に誤解の内容申しますが、この物語シリーズはメジャーな作品ではなく当初作者の西尾維新が趣味で書き始め世の中に出ることが無いと思われていたものです。
なので、やや理解しづらい(読みづらい)ところもあり、更に吸血鬼ならではの血が吹き出すシーンが描かれますが、アニメと原作を読み進めていくとだんだん面白さが出てきて、読み返す毎に面白いと感じる作品だと私は思います。
因みに私はこの物語シリーズは大好きです。
2012年12月31日にBS11、TOKYO MX、ニコニコ動画の3メディアミックスで放送された猫物語(黒)のCMで化物語セカンドシーズンの発表がされました。一番初めの物語である傷物語は映画製作が遅れながら(当初2012年に公開予定だった)進んでいます。


主人公の阿良々木暦は物語が始まる前の高校3年の春休みに吸血鬼(このような存在は本作では怪異と呼ばれています)に襲われ忍野により(500万円の借金を背負わされて)助けられた経緯があります。
そんななか5月のとある日、階段の上から美少女の戦場ヶ原ひたぎが上から降ってくるというイベントが発生したところから物語が始まります。
戦場ヶ原ひたぎには実は重要な秘密があり、そのために周囲との間に壁を作り回りと関わらない、友達がいないという高校生活を送っていました。
そんなイベントは当初秘密をばらさないよう脅しを受けるものの、忍野により助けられたことを恩返しするかのように戦場ヶ原ひたぎだけでなく回りの人達を助けながら物語は進行していきます。


アニメ公式サイト:化物語

動画 各話リスト


感想

この物語は西尾維新が趣味で書いた文章が世に出てしまった作品だそうです。趣味で書いたものなので掛け合いの面白さをかなり重要視し、化物(怪異)が出てしかもたまにある戦闘シーンで血が吹き出すシーンもありますが、テンポよくストーリーが進むので読んでいて面白い物語です。
ただ、化物語は高校3年生の1学期頃から始まりますが、その前の春休みに起こった傷物語(現忍野忍、旧キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードとの出会い)、GWに起こった猫物語(黒)(吸血鬼特性を持ってしまった暦と翼との思い出したくない数日間)についてはほとんど語られていないので背景迄読み進めるには、本物語の後発の傷物語、猫物語(黒)を読む必要があります。
メディアミックスをした場合、原作とアニメで描いていたイメージとの差が有り残念に思うこともあるのですが、こと化物語に関してはアニメで忠実に原作を描いており両方見ても残念に思うこと無く、むしろ両方を見ることでより楽しめる最高のメディアミックスになっていると思います。
個人的に一番好きなキャラは戦場ヶ原ひたぎなので、化物語の中ではひたぎクラブとつばさキャットでひたぎとデートに行くまでのシーンが一番好きです。

以後私の私見とネタバレが多分に含まれますのでご注意を・・・


登場人物

阿良々木 暦 : あららぎ こよみ

市立直江津高校の3年生の元人間・現吸血鬼もどき。
高校3年生の春休みに吸血鬼に襲われたことから忍野メメに助けられたものの、その時の後遺症で多少の怪我(骨を折る程度まで)ならばすぐに治ってしまうという吸血鬼ならではの“治癒スキル”を持っています。
吸血鬼になった弊害は“治癒スキル”以外はほぼ無いという状態ですが、このことについて悩んでいた時期もあります。
高校3年の5月に階段の上から降ってきた戦場ヶ原ひたぎを助けたことから仲が進展し付き合う(付き合う前に一度ひたぎの全裸を見てしまうこともある)ことになりました。(この物語は恋愛ものではありません)


戦場ヶ原 ひたぎ : せんじょうがはら ひたぎ

メインヒロインで市立直江津高校の3年女子高生。鋼の錬金術師好き。
高校入学前に重し蟹により体重を持って行かれた事により(体重が約5kgになってしまった)、周囲との間に壁を作り一人で居るという高校生活を送っていました。
ある日登校しているところ校内に落ちていたバナナの皮で滑り階下へ落ちてしまったところを阿良々木に助けられたことから、平行線だった二人の人生が重なることとなります。
性格は本人曰く“ツンデレ”ですが、阿良々木暦曰く“ツンドラ”です。


羽川 翼 : はねかわ つばさ

市立直江津高校の3年女子高生でクラスの委員長。委員長の中の委員長。正しくて正しくて正しすぎる委員長。
父親の分からない恋多き元シングルマザー母親は別の男性と結婚後自殺し、その再婚相手(2番めの父親)は再婚後過労死して、過労死した男の再婚相手(いまの母親)とその再婚相手(いまの父親)に15年間育てられたというたらい回しにされた複雑な経緯を持っています。
高校3年生のGW中に猫に取り憑かれ(取り込み?)阿良々木と忍野に助けられます?が、その頃の記憶は殆ど残っていません。


八九寺真 宵 : はちくじ まよい

周囲からは仲の良い両親と言われていたものの、内情はいつも喧嘩ばかりするという状態で宵が小さい頃離婚してしまいます。
離婚後宵は父親に引き取られ過ごしているうちに、母親のことを顔も忘れてしまいそうになり母親に会いに行ったところで事故に会い地縛霊+蝸牛(カタツムリ)の怪異となってしまいます。
蝸牛の怪異で迷っているところを阿良々木に助けられ、地縛霊から幽霊へ昇格?となります。


神原 駿河:かんばる するが

神原の両親はその両親らからの反対を押し切って駆け落ちをして慎ましく?生活を行ううちに、駿河を授かりました。
母親の旧姓は臥煙 遠江(後の物語で出てくる臥煙伊豆湖は遠江の妹)

忍野 忍:おしのしのぶ 旧キスショット・アセロラオリオン・サーターアンダーブレード

阿良々木を襲った元吸血鬼で元怪異の王。
忍視点で言うと吸血鬼狩りにあった忍は瀕死の状態で阿良々木に会い、阿良々木のことを当初食料としかみていなかったものの何かの拍子で愛着が湧いてしまい下僕にすることになりました。
阿良々木との話は第1話のオープニングでダイジェストでかなり端折られてテンポよく語られます。
それ以上は傷物語へ・・・


各話紹介

ひたぎクラブ 怪異:蟹

ひたぎクラブは戦場ヶ原ひたぎをもとにしたストーリーでありながら、羽川翼のパンツシーンから始まり、後に出版される傷物語のダイジェストから始まります。このダイジェストは傷物語が制作される前に3メディアミックスにて公開された猫物語(黒)でも描写されます。
このダイジェストは暦により“怪異の王であるキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードのことをそろそろ語らなければならない頃だと思う・・・”という言葉から四肢が奪われたハートアンダーブレード、その四肢を暦が取り戻し怪異の王が完全復活しながらもお互いの望みがかなわず子供の姿になってしまった経緯がものすごく端折られて描かれます。(詳しくは傷物語を御覧ください。)


ダイジェストが終わりひたぎクラブの始まりですが、物語が始まるのは階上からバナナの皮に足を滑らせた戦場ヶ原を暦が受け止めることころから始まります。
戦場ヶ原は中学校の頃は陸上部に入部していましたが、仕事一辺倒な父親と途中から宗教にはまってしまった母親により育てられてきました。
ですが、中学校の頃宗教にハマりすぎた中学卒業間近に母親が連れてきた上司?に乱暴されかけ(未遂)それを発端に家庭が崩壊。母親が宗教につぎ込むために作ってしまった借金のせいで家も売り払い両親は離婚することになり、父親と二人で借家に住むこととなりました。
ひたぎは母親の思い(柵)をなくすことで体の重みを蟹によりなくしてしまい、陸上を辞め病院通いをすることで周りから深窓の令嬢と呼ばれることとなります。


戦場ヶ原は一見無口な印象を受けますが、毒舌で体の重みをなくして服を着るのが苦手な割に全身に文房具を装備し、物語当初では自分を守るため攻撃的な性格を持ち暦にステイプルアタックをするほどでした。このため、劇伴ではstaple stableというタイトルが付けられているのでしょう。


戦場ヶ原によりステイプルアタックを受けた暦ですが、2年生から3年生に上がる間の春休みの間に吸血鬼になってしまった後遺症で人より回復能力が高いため難なく復帰。それだけの仕打ちを受けたものの戦場ヶ原が体重をなくしたのは怪異によるものと判断し、忍野へ体重を取り戻してもらえるよう相談を持ちかけることとなり・・・


まよいマイマイ 怪異:蝸牛(かたつむり)

体重を取り戻した(一時暦に誤って移ってしまった)戦場ヶ原は、暦のひたむきさから心を惹かれるもののツンデレの性格で素直になれずに次の物語を迎えます。
当日は母の日で家に居づらい家に帰りたくないという暦は一人で逃げ出すようにして家を脱走して一人ぼっちの公園にいるところで八九寺を見かけて、戦場ヶ原に合うところからこの物語が始まります。


一瞬戦場ヶ原に告白されるのかと勘違い(戦場ヶ原は暦に好意を持っている)し、落ち込んでしまう暦ですが、向こうを見ると八九寺を再度見かけます。
その背負っているリュックサックに名前が書かれていたので読み方の分からない暦は戦場ヶ原に読み方を教えてもらおうとするも見えないと言われてしまいます。
実際戦場ヶ原には見えない八九寺は蝸牛の怪異で人を迷わす特性を持ち・・・


するがモンキー 怪異:レイニーデビル

中学時代戦場ヶ原とあわせてヴァルハラコンビと呼ばれ(駿河自身が名付けて周りに広めた)

化物語シリーズアニメのトリビア

旧字体

化物語シリーズのアニメでは漢字は旧字体がよく使用されてします。
漢字の苦手な私には非常に見づらい・・・
なお、これはアニメだけの演出で原作では旧字体は使用されていません。

K齣

化物語シリーズにはアニメの途中でシーンの切り替わりなどに背景が黒く、K齣 kuro (629)と一瞬表示されるコマがあります。
あまりにも短時間なのでよそ見をすると見逃してしまいそうなのですが、この作品の中ではちょくちょく出てきます。
因みにこれはK齣=クロコマといいます。
またシーンによっては赤齣=アカコマも出てきます。

登場人物

化物語シリーズでは普通の作品で出てくるモブキャラは出て来ません。
出てくる人物はすべて主要人物で、その他のキャラは描かれない演出となっています。


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音楽

エンディングテーマ 『君の知らない物語』
収録曲

  • 君の知らない物語
  • LOVE & ROLL
  • Theme of "CENCOROLL"
  • 君の知らない物語 -アニメ尺 edit-
  • 君の知らない物語 -Instrumental-


化物語音楽全集 Songs & Soundtracks
ディスク 1

  • 豫告
  • staple stable
  • 帰り道
  • ambivalent world
  • 恋愛サーキュレーション
  • sugar sweet nightmare
  • 序章
  • 深窓の令嬢
  • 道聴塗説
  • 羽川翼の場合
  • 観念
  • 戦争
  • クラスメイト
  • 街談巷説
  • 廃墟
  • 修験道
  • 神域
  • 素敵滅法
  • 毒舌
  • 結界
  • 外法
  • 浄化
  • 重し蟹
  • 表裏
  • 以下、回想
  • 「戦場ヶ原、蕩れ」
  • 君の知らない物語
  • 次回、ひたぎクラブ
  • 言葉の暴力
  • 吹き溜まり
  • けだもの

ディスク 2

  • 雑多坩堝
  • 散歩
  • 日曜日
  • 人畜
  • 戯言
  • 言い訳
  • 八九寺真宵の場合
  • 逢う魔が刻
  • 殺風景
  • ファーストタッチ
  • 戦場ヶ原ひたぎの場合
  • 迷い牛
  • 「ただいまっ、帰りましたっ」
  • 次回、まよいマイマイ
  • 放浪者
  • バカロリート
  • 神原駿河の場合〜全裸
  • 神原駿河の場合〜着衣
  • レイニー・デヴィル
  • 「戦場ヶ原先輩」
  • 次回、するがモンキー
  • 千石撫子の場合
  • 「暦お兄ちゃん」
  • 蛇切縄
  • 次回、なでこスネイク
  • 輔翼
  • 思案中
  • 色ボケ猫
  • 父親
  • 星空
  • 頭痛
  • 障り猫
  • 「私、嘘なんかついたことがないもの」
  • 翌朝
  • お人よし
  • 次回、つばさキャット
  • デート
  • 普通最高

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