継ぎ足し大容量インクカートリッジ LC10-4PK

LC10は2008年程のモデルに使用されていたインクカートリッジです。このカートリッジを使用するプリンターはすでに廃盤になっていますが、私の環境ではまだまだ現役です。
タンク容量は(InkOwl商品であれば)純正と比べて5〜6倍で同程度の価格なので単純計算で純正の1/5〜1/6コストで印刷できることになります。
しかもインクは継ぎ足しなのでインクのみを考慮した場合1/10〜1/12のコストダウンが図れる見込みがあります。

互換カートリッジ(参考)
LC10
LC37
LC51
LC57
LC960
LC970
LC1000

参考資料
InkOwl品番:IBR-SP-LC51
参考価格:$19.95(カートリッジのみ)
タンク容量
ブラック:100ml
シアン:80ml
マゼンダ:80ml
イエロー:80ml


その大容量ぶりはおよそ純正の7倍とかなりビッグ!カートリッジの大きさを比べても一目瞭然です。手前、白っぽいカートリッジはbrother純正のインクカートリッジですが、奥の大容量インクカートリッジは純正よりもはるかに大きく長くなっています。
また、純正にはない空気穴と継ぎ足し穴(カートリッジ向かって右上の青い部分が穴のカバー)があります。
逆に純正には存在するケース左上にある空気穴はありません。


CanonやEPSON、HPではスポンジのようなインク吸収体がカートリッジの中にいます。(どういう役割なのかはわかりませんが)
今回導入を決めた継ぎ足し大容量インクカートリッジにはスポンジが入っていない・・・これは大丈夫なのか?と思ったので、壊れた純正インクカートリッジを見てみました。(故意に分解したわけではない(笑う))


すると、少なくともLC10カートリッジにはスポンジのようなものは入っておらずカートリッジの中は空洞であることがわかりました。
しかも、タンク上部吸気口周辺にも空気のゴミを取るようなフィルターは見当たりませんでした。
これを見ると継ぎ足し大容量インクカートリッジはほぼ純正に準ずる形状をしており、タンク容量が数倍になっているだけということがわかります。
また、LC11、LC12も同じようにスポンジやフィルターが無いのであればbrotherのプリンターが当ページで紹介している継ぎ足し大容量インクカートリッジや、外部タンクタイプのCISSが使いやすいプリンターであることがわかります。


でも、CANONなどと形状が違うとはいえスポンジ無しでインクがもれないのは何で?
余談ですが、カートリッジの中にある黒い部品はフロート(浮き)になっていてインク残量をプリンター本体へ伝える役割を持っています。
あと、純正カートリッジには中央部にインクの容量を明らかに少なくすると思われる空洞が・・・


これだけ大きいと本体からはみ出るのでは?
えぇ当然はみ出ます(笑)
これだけ大きいのにはみ出ないはずがありません。
私のプリンターMFC-870CDNは通常純正プリンターをセットして蓋を閉めなければ印刷を行うことが出来ないのですが、今回使用したのはシアンに蓋を閉めたとプリンターにご認識させるツメがついているので右のような状態のまま使用することができます。


向かって右から見ても本体からおもいっきりはみ出ています。
この継ぎ足し大容量インクカートリッジは細かく見るとプリンター本体に元々付いているツメを利用することで、多少振動してもインクカートリッジがプリンター本体から外れにくくなるようにしています。


純正インクカートリッジと入れ替えて、インクは継ぎ足しながら使用するということですが、その取付には若干コツが必要でした。
まず、取り付ける順番はブラック、イエロー、マゼンダの3色を予め装着してプリンター本体にインクカートリッジが装着されたと認識させておいてから、最後にシアンを装着しなければなりません。


これは純正インクであればすべてのインクカートリッジを取り付け最後に蓋を閉めるところ、蓋を開けたままシアンに蓋が閉まっているとご認識させるツメが付いているため、プリンターはシアンのインクカートリッジが装着されたとほぼ同時に蓋が閉められたと認識させるためです。
このほぼ同時というのがこのタイプの大容量インクカートリッジタイプの曲者で、インクカートリッジを装着する前に蓋が閉められたと認識してしまうとシアンが装着されていないと認識されてしまうので、私の場合シアンのツメを上に押し上げながら何度かインクを装着し直さなければなりませんでした。


※インクの蓋が閉まったと認識するセンサーとスキャナー部分を上げたセンサーは同一なので、LC10の継ぎ足し大容量インクカートリッジの場合、スキャナー部分を上げた状態でインクカートリッジを装着し、スキャナー部分を下げると簡単に動作すると思われます※


ただ、LC11、LC12の場合はLC10と異なる場所で蓋が閉められたと認識させるセンサー(スイッチ)があるので、装着はLC10よりも簡単かな?と思います。


とりあえずの使用感としては・・・分かりません!
ELECOMのインクと比べて悪くなった感じはしませんが、純正と比べると・・・何年も純正のインクを使ったことがないのでわかりません。
非純正のインクを使用した場合、長期にわたって保管したい場合でも色が変わってしまうのとノズルが詰まってしまうという心配(現象)がありますが、今回使用したインクはすべて染料インクで液体に色素が溶けているのでノズルが詰まるという心配は少ないのでは?と思います。
経年劣化につきましては全くわかりません。まあ、どうせ大したもの印刷していないので5年ぐらい持てばいいかな?


トラブルが出るのは品質の低い顔料インクで、これは液体に色素が溶けていないので色素の直径が大きいとノズルを詰まらせてしまう原因になってしまうようです。
また、勿体無いからといってあまりにも印刷をしない場合は、ノズル周りでインクが乾燥硬化して詰まってしまうということがあるようです。
但し、ブラザーの場合は自動で(勝手にインクを使われるとも言う)クリーニングを行い、定期的に強力なクリーニングを行うようなので大丈夫らしい・・・けど数年も使うとヘドロのような塊が出来てしまいます。
と言うことは定期的なメンテナンスは必要ということですね。


大容量インクカートリッジを本体に装着したまま継ぎ足しを行うことが出来るということは、カートリッジとプリンター本体との接続部分が劣化しにくい(動きが少ないので劣化しにくい)というメリットが挙げられます。但し、大容量のため万が一漏れたら大変なことに・・・
また、純正のカートリッジは装着後1年以内に使い切ることが推奨されているので大容量になった場合品質の劣化が心配になりますが、印刷コストがおおよそ10分の1になっているということは印刷を気軽に行うことができるということになります。
因みに噂で存在するEPSONの海外純正CISSはインクが半透明の容器に入っており外から見えるようになっているようです。


継ぎ足し大容量インクカートリッジは純正インクカートリッジを分解して比較したところ、純正にもカートリッジの中にフィルターなどは入っていないため高品質のインクを使用することでトラブルを少なくすることが出来ると思われます。
どのインクが高品質なのかというと・・・
良ければオススメの高品質のインクを私に教えて(笑)


YouTubeで検索したところ、このような継足し大容量インクカートリッジを販売しているのはInkOwl、quatrocolor等があるようです。他にあるのかもしれません。


私のブラザーの機種の場合インクの残量は印刷回数のカウンターと光学センサーを併用しているようで、使い始めてからインクは殆ど減っていない(タンクが大きいので液面高さが減っていないように見える)のですが、インク残量はプリントをするたびに減っていっているようです。
ただ、インク残量は0に限りなく近くなってもブラザーの場合実際に0になるまでプリントをすることが出来るそうなので、引き続き使い続けてレポートをしたいと思います。


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