パソコン電源ユニット

CPU、グラフィックボードの性能向上に伴いPCは多くの電気を要求するようになって来ました。と言うことで私のPC(NEC Valuestar G Type-TZ)を基本にして世に出回っている電源ユニットについて調べてみようと思います。
このPCに搭載されている電源はDelta Electronics,INC.のNECモデルDPS-250UBA NEC:TPU-250Nと言うものです。
この電源ユニットは後ろ側というか100V電源を挿す側に120mmファンが搭載されておりラジエターを冷やす構造になっています。このためATX用の電源ユニットと比べて高さが40mm近く高くなっています。まあ基本的にメーカーPCなのでNECオリジナルと言うことですね。なので交換は特殊な場合を除いて不可能と言うことになってしまいます。
因みにこの電源ユニットから出ているコネクタはマザーボード用20pin×1、ATX12V4pin×1、HDD・DVD用4pin×3、3pin×1となっています。3pinは…ファンコントロール用のオリジナルかな?

まず、念頭に置かなければならないことは、すこし前のグラフィックボードならば+3.3V・+5Vを多く要求していたのですが、最近のグラフィックボードは+12V電源を多く要求していると言うことです。
えっとその前にPCの電源容量を計算できる電源用ワット計算機というものを使ってみましょう。選択する項目が多いのですが、多いと言うのはさまざまな組み合わせを試してみることが出来ると言うことです。かなり有効なのでぜひ使用してみてください。
で、私のシステム(購入したままの状態)のおおよその消費電力を算出してみたら

電圧 電流(A) 電源上限値(A) 消費電力(W) 電源上限値(W)
+3.3V 3.1 20
+5V 9.1 20
+12V 12.2 13
+3.3V & +5V 55.9 145
+3.3V & +5V & +12V 203.1 250

となりました。 at 80%負荷状態
この数値が絶対ではないことを了承してください。私の入力が間違っている可能性等があります。
従来要求されていた+3.3V & +5Vコンバイン出力はTZ装着電源の出力(145W)と比べても十分余裕があるようです。
実際Delta社のほかの商品を見ても+3.3V & +5Vコンバイン出力はかなり大きなほうで最も容量の大きな450Wクラスと同程度(各々の出力電流は異なっていますが)となっています。

が、余裕がないのは+12Vです。電源用ワット計算機により算出された値と電源の定格出力がかなり接近しています。
このため最近の電源ユニットには+12V出力が2系統装備されています。この理由は当然グラフィックボードの要求等です。
う〜む消費電力の大きすぎるものはやはり…

自作PCならば電源を大きな容量のものに交換して…となるのでしょうがValuestar TZの場合電源もオリジナルになっているため交換することが出来ません。なのでそれほど高い要求をするのでなければグラフィックボードのランクを落として消費電力の少ないものを選択することになります。

まあぶっちゃけ結論から言うとELSAGLADIAC 743 GTを買うと問題ないんですけどね。


メーカー 品番 最大出力(W) 最大出力(A) サイズ
L x W x H(mm)
備考
合計 +3.3V &
+5V
+3.3V &
+5V &
+12V1 &
+12V2
+3.3V +5V +5Vsb +12V1 +12V2 -12V
Delta DPS-250UBA 250 145   20 20 2 13   0.5 150 x 140 x 125 TZ装着モデル
Delta GPS-450AA-100 450 145 440 30 28 2 14 15 0.5 150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Delta GPS-400AA-100 400 140 390 28 26 2 14 15 0.5 150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Delta DPS-350PB-2 350 210 340 28 30 2 18   0.8 150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Delta DPS-350AB-2/-3 350 130 340 22 21 2 10 15 0.5 150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Delta DPS-300PB-2 300 190   28 30 2 18   150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Delta DPS-300AB-5/-6 300 120 290 20 20 2 8 14 0.5 150 x 140 x 86 120mmファン ATX
Scythe CS360-PFL01 360 120 20 20 2 8 14 0.8 150 x 140 x 86 ファンレス ATX
Delta DPS-350AB-4 350 130 300 22 21 2 10 15 0.3 150 x 140 x 86 80mmファン ATX
Delta DPS-350TB 350 130   22 21 2 11 14 0.5 150 x 140 x 86 80mmファン ATX
Delta DPS-300PB-1 300 180   28 30 2 15   0.8 150 x 140 x 86 80mmファン ATX
Delta DPS-275GB/-1/-2 275 110   13 14.5 2 5 13.5 120 x 95 x86 CFX

あくまで電源を選ぶ目安と言うことですが、+3.3V & +5Vコンバイン出力がある程度確保されていることが重要ですが、今後はそれよりも+12V出力が大きいことのほうが重要と言えると思います。

外部電源

ただ、可能性があるのが可否は別にして外部電源を使用するという方法です。+12Vが特に不足しているのでこれだけでもPCに入力(正確にはグラフィックボードへ入力)してあげると高性能のグラフィックボードを使用できるかも知れませんね。
ATX用の電源を買ってきて外部電源として使用…は無理かな?外部電源がONになってそれぞれの電圧が正常に出力しさえすれば良いのですが…
これをすると当然電源のファンが音を出してくるので今までのような静音PCと言うわけにはいかなくなるかもしれません。まあそれは音の静かな電源ユニットを選択すれば解決できる問題でしょうが、その前にPCと外部電源をリンクさせることが課題ですね。

ってかどこか作ってくれない?電源&信号の入出力は使っていないPCIスロットルを使うと言うことで。

で、あちこち調べてみましたが外部電源の可能性を示唆するものを見つけました。
まず必要になってくるのが言うまでもなくATX電源です。重要なのがValuestar TZは非常に静かなPCとして作られているので容量はそれほど大きくなくてかまわないので音の静かな電源ユニットかファンレスの無音電源ユニットを選ばなければなりません。容量が大きくなくて構わないのはそれ単体でPCを動作させるのではなくグラフィックボード(若しくは必要と思われる機器)のみを動作させるためです。ってか必要なのは+12Vだけ。

それと電源ユニットを外部(この場合はPCの電源ONと連動させる)ためにainexのSWR-01と言うものがあれば便利です。これを使わなくても電源ユニットから出ている20Pの14番ピンをCOMとショートさせれば電源ユニットがONになるのでリレーを使えば自作できるのでしょうが、自作云々をするぐらいならばSWR-01を買ったほうが手間がかからなくていいと思います。そんなに高いものではありません(1500円ぐらい)からね。

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