DVD1層化

ここでは

を使い、2層分のDVDを1層に圧縮した時の画像とビットレートを調べます。


まずDVD-R(1層)は容量が4.7[GB]です。当然記録できる容量も最大で4.7[GB](実際は安全マージンを取ってもう少し少なめ)となります。
ここで映像について考えるとこのチューナーボードでエンコードされて出力したファイルはMPEG2という圧縮された形式になっています。まあ詳しいことは他のHPを見てもらうとしてビットレートと言う単位がありこの値が大きくなるほど高画質になっていきます。

すでに地上デジタルが始まっていますが、この中のハイビジョン放送というものは非常に高画質になっており、ビットレートは実に約15Mbps(BSデジタルハイビジョンは約22Mbps)となっています。
現在DVDは一般化しておりDVDプレイヤーを持っている家庭がかなり多いと思いますが、このDVDのビットレートは最大で約10Mbpsなので地デジハイビジョンはこれの約1.5倍、BSハイビジョンは約2.2倍もの高画質になっていると考えると分かりやすいと思います。

さてDVDのビットレートは最大で約10Mbpsと言いましたがこの値は変える事が出来ます。同一時間の番組で、ビットレートが高いほど高画質になりますがその分画像の容量はどんどん大きくなっていき、逆にビットレートを下げてやると低画質になって行きますが容量は少なくなります。

なるだけビットレートを高くして高画質を保ちつつDVD1枚に収まる容量にするためにはビットレートがいくつで何分番組だから…ってめんどくさいですよね。
はい、私はそんな計算はしたことありません。
そんな計算をしなくてもある程度の画質を確保しつつDVD1枚に収まるようにしてくれるソフトがあります。


とりあえず先日放送されていた「バッドボーイズ2バッド」を高画質の8Mbps(CBR=Constant Bit Rate:固定ビットレート)で録画しました。
これをCMカットしてチャプターを付けたのを基本としますが、高画質の場合DVD-Rだと1時間強までしか録画できないので本編2時間の番組をそのままDVDに記録することは出来ません。
どうしてもDVD1枚に収めたい!どうするか?ビットレートを下げてやれば収めることが出来ます。って分かりますよね。

で、何がしたいかと言うとDVD Movie Writerについている機能の「1枚に収める」と、2層DVDの1層化に定評があるDVD Shrinkと言うフリーソフトを使った場合どちらの方が画像、時間の点で優れているのか?と言うことです。


録画条件

CBR:8Mbps
ファイルサイズ:7.03GB (7,550,435,328B)


オリジナルビットレート

ファイルサイズ:7.03GB (7,550,435,328B)
平均ビットレート:7.99Mbps
作業時間:26分4秒

とりあえず録画した番組のビットレートを保ったまま(容量は考えずに)ISOイメージにするとこのようになります。あ、ちなみにビットレートを表示させるソフトはDVD Bit Rate Viewerという物を使いました。

元の素材が8MbpsのCBRなのである程度予想はしていましたが、その通りのグラフになっています。


DVD Movie Writer

ファイルサイズ:4.04GB (4,342,644,736B)
平均ビットレート:4.59Mbps
作業時間:約40分

次はDVD Movie Writerにある「1枚に収める」と言う機能を使ってビットレートを下げてDVD1枚に収まるようにしました。

ビットレートを下げる処理をしているため作業時間はかかっています。それにしてもこのソフトビットレートを単純に下げるだけなんですね…


DVD Shrink 3.2

ファイルサイズ:4.35GB (4,681,420,800B)
平均ビットレート:4.95Mbps
作業時間:56分1秒

次はDVD Shrink 3.2を使いました。設定ですが、“バックアップ前に詳細な分析を実行”+“高品質適応性エラー保障機能をシャープ”としました。
通常は前者を設定するだけで十分な画質が得られるそうですが、今回は後者も付け加えてみました。

このソフトの優れているところは場面によってビットレートを可変させているところです。動きの少ないところはビットレートを下げて容量を削減し、動きの多いところはビットレートを高めにすることでブロックノイズを抑えると言うことですね。
ですが、オーサリングを含めると約1時間半も時間がかかってしまいました。設定の前者のみにするともう少し時間を減らすことが出来るでしょうが…

DVD Movie Writerの圧縮と比べて平均ビットレートが上がっているのは、可変ビットレートのため…と言いたいのですが、これはファイルサイズのせいでしょう。ビットレートの違いは0.36Mbpsですが、この違いを見分けられるかと言うと…私では無理かな?ですが、ビットレートが固定と可変は動きの大きなところに効いてくるので比べれば分かる気がします。


と言うことで結論ですが、時間をかけたくないと言うのであればDVD Movie Writerの圧縮を使い、なるべく(少しでも)高画質を望むのであればDVD Shrinkを使用するということになると思います。

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