車を洗うというのは、ボディを洗うだけではありません。走行によって1番汚れているタイヤをはじめとする下回りもしっかりと洗うべきです。汚いところから洗っていくのは基本で、下回りを1番に洗う理由は、ボディを洗って体力を消耗した後、1番汚れが取りにくいところはたいへんだからです。汚れを落とし残したりするという理由もあります。上を洗った汚れが落ちて汚れるという心配もありますが、ホイールのもともとの汚れの方がはるかに取れにくく、上から落ちた汚れは所詮水で落としたものだからすすぎの段階で水をかけると落ちてしまいます。
バケツにカ−シャンプ−を溶いた洗剤を最初に書いた方法で作ります。タイヤ周辺は汚れ方がひどいので、ボディ用よりも、やや濃いめに作った方が良いでしょう。
しっかりと水をかけた後に洗うのですが、スポンジを使いたっぷりと洗剤を付けてごしごしと洗いましょう。しっかりすすいだ後トラップ粘土を使うとホイールに突き刺さった鉄粉も取れます。それでも取れない汚れがある場合はスチールタワシを使うと良いでしょう。ただし、使い方には注意が必要でたっぷり洗剤を付けて軽く叩いてください。このとき決して擦ってはいけません。本格的にするならタイヤをはずしてやると良いでしょう。その時ついでにタイヤのチェックを行ってください。釘などが刺さっていないか、小石を咬んでいないか、などをチェックしましょう。
ホイールの汚れが取りにくい場合はホイールクリーナーを使うのも良いでしょう。だいたいのホイールクリーナーは酸性なので、酸性度をきちんと調べた上で使用していただきたいのです。一般にホイールクリーナーには、天然の酸を使ったものと、工業用の酸を使ったものがあります。この見分け方は、コンクリートの上に十円玉をおいてクリーナーを吹きかけると、天然の酸の場合はコンクリートから泡が出て来ますが、工業用の酸の場合は十円玉から泡が出てきます。天然の酸は、酸性度が低いので擦ってやる必要があり、工業用の酸は、酸性度が高いのでたいして擦らなくても良いのです。タイヤをはずして洗うのなら、裏も忘れずにしましょう。ただし、どちらにも言えることですがすすぎはしっかりと行ってください。どちらにも一長一短がありどちらがよいとは言えませんが、だからといって両方を混ぜることはしてはいけません。使いやすいもの使うのが良いでしょう。
ウインカーやモールの部分はハケを使って擦ると良いでしょう。ブラシの毛を立てた状態でこすれば、傷は付きません。
ボディのスカート部分は、大ぶりのブラシを使ってタイヤハウス内を擦るように洗います。ハンドルを切って、腰を落として水平に見ると汚れが発見しやすいでしょう。タイヤは1本ずつ、洗い、すすぎと作業を進めて欲しいです。4本同時に洗うと、洗剤がついたまま乾いてしまい、タイヤのゴムを劣化させる原因になるので、必ずこの方法を実行して欲しいです。
タイヤハウスに、防錆のためシリコン剤を吹きかけて、ブラシで仕上げましょう。樹脂のキメにシリコンが浸透して、防水、防汚等の効果を生みます。タイヤにはタイヤワックスを吹きかけ、ブラシで丹念にブラッシングし、タオルで拭き上げましょう。タイヤのゴムにシリコンが浸透し、表面を透明なゴムの被膜が覆います。これで、タイヤの劣化を防ぐことができます。
このとき一緒にホイールも拭いてやると艶が出ます。こうすることで、洗車後のボディと下回りのバランスが取れて見た目にも美しいでしょう。
裏ワザとして下回りの汚れが取れにくい場合は、ピッチタールクリーナーとコンパウンドをよく混ぜて軽く塗り、しばらくおいてからすすぐと良いでしょう。しつこい汚れの場合は水の流れる方向に少し擦ってやればよいでしょう。