洗車

これは、数年前に書いたもので文章的に不備が多くあると思いますがご了承ください。


洗車の目的とはなにか? それは当たり前のことだが、「車をきれいにする」ことだが、まだほとんどの人が間違った洗車をして傷を付けています。正しい洗車(傷を付けずにしかもきれいにする)を行うために必要な道具などを述べていくことにします。


まず車につく「汚れ」の種類とは、砂、埃、鉄粉、等があります。これらは10μm以下のものなので、目に見えません。難しい言葉で「粒状空間浮遊汚染物質」と言いますが、これが1.6km四方に年間なんと1000tも降ってきます。磨いたボディに水を打ってほっといとくと、ポツポツの点が見える程のものです。そして小さいものほど、取り除きにくいのです。


汚れの中でも特にやっかいなものは、ウォータースポットと呼ばれる汚れです。これは雨が降りボディに水滴がつくと、水滴が蒸発するときにレンズの役目をして、塗装面が焼けたように点がついたり、円ができたりすることです。これと同時に雨水などに含まれている、カルシウム等がボディに残ってしまいます(イオンデポジットといいます)。雨だけでなく、霧が出ているときも注意が必要で、たかが霧と侮ってはいけません。霧は酸性であることもあり、ボディに容赦なく吸い付いて塗装面を傷めてしまいます。これを防ぐための、第一は水滴を付けないことであり、第二は水滴がついても蒸発する前にきれいな水で洗い流して自然乾燥させないということです。


ボディを守るためには、前者と後者を行うのが理想的である。前者を行うためにはこれから書いてあることを実行すれば可能です。


まず最も理想的なボディはラインオフといわれる新車の塗装が終わった直後の状態であり、埃もついていなければ鉄粉も何もついていないというものです。塗装面が完璧にフラットなのでボディには小さい水滴(1p程)までしかとどまることができずに、大きい水滴はすぐ流れてしまいます。この状態であればワックスも、コーティングもする必要がありません。しかし車を使用していればボディに鉄粉が突き刺さったり、傷が付いたりして、デコボコになってフラットさは失われます。ここで完璧洗車をして塗装面を可能な限りフラットにする必要が出てくるわけです。


ボディの理想はラインオフと言いましたが、新車は必ずしもラインオフの状態ではありません。その理由は新車が製造工場から私たちの手に渡る前に野ざらしの状態でおかれていて、私たちの手に渡る直前にディーラーなどで簡易に砂埃を取ったりして「ボディに傷が付く」条件が整いすぎていることもあるからです。だから新車を手に入れたらまず、洗車をすることをおすすめします。しかし、塗装の弱い車の場合2〜3週間置いておいてから洗車をしなければならない場合もあります。これは、塗装を金属に馴染ませるためでもあります。完璧洗車は何も使い込んだ車だけに行うものではありません。完璧洗車を行えば、傷んだボディの表面も限りなくラインオフに近くなります。素人でも、道具の使い方とある程度の環境と根気さえあれば見間違うほどの仕上がりになります。水滴の90%はボディにとどまることができず、少しの傾きでも流れ落ちてしまいます。10%の水滴が残るのならば磨き不足であるが、20km/hほどで走れば簡単に流れ落ちてしまいます。


そこでボディのフラットさを調べる為に、きっちり1ccの水を水平に近いボディ(斜めになっていると流れてしまう)に、たらしてみます。きれいな水玉にならずに、ベターと広がったり(乱溌水)すればボディを磨く必要があることを意味しています。そのほかにシャンプーをした後の水滴を見たり、タバコなどのセロファンを指先にかぶせボディを軽く触ってみると、どれだけデコボコしているか分かります。このデコボコに水が引っかかり、デコボコの成分(鉄など)がボディを痛めます。だからこうなってしまったら完璧洗車をしなければなりません。


ここでボディを磨く基本中の基本を言っておきます。これを間違えばせっかく完璧洗車を行おうとしても、全てが無駄になってしまいます。磨く方向はタテ、ヨコ、タテです。タテは風の流れていく方向です。ボンネットや屋根は進行方向がタテですが、ドアなどサイドの部分は場合によってタテの方向が変わります。走っている時間が長ければ進行方向がタテですが、駐車している時間が長ければ上下がタテになります。


隅の方や入り組んだところの作業を行うときは、後の道具のところでも書いてあるハケや綿棒を使うと大変作業しやすいし、傷を付けることもありません。基本は、「道具は自分で作る」ことです。作ると言ってもハケなどを作るのではなくエンブレムの隅など拭き取りにくいところは、割り箸の先を削って柔らかい布をかぶせる、といったように頭を使うということです。洗車の達人からすれば、素人は作業しにくいところを作業しにくい道具で無理やりするので傷が付いてしまうらしいです。

CAUTION!

完璧洗車を行う前に言っておくことが1つあります。道具というのは使い方が必ずあります。それは「道具を使うときは、使い方を知ることが絶対必要」、ということです。たとえばワックスを使うときに、ある程度乾かしてからふき取るか、塗ってすぐの半乾きのときに拭き取るかなどがあるが、これは必ず使用法として製品のどこかに書いてあるのでそれを読んで使うことが必要です。ここで書いてあることと製品に書いてある使用法とが食い違うこともあります。それは開発コンセプトが違えば使用法が違うのは当たり前で、その時は臨機応変に良く考えて使用してもらいたいと思います。もし全然使い方が分からなければ、洗車の達人に聞いたり、メーカーに問い合わせるのが良いと思います。汚れを落とすにはまず汚れを取る力の弱い水洗いから始め、順番に強いものを使っていくのが良いです。そうすると必要以上に注意して作業しなくて良いし、失敗したときのダメージも少なくて済みます。

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