エアクリーナー

エアクリーナーはエンジンが吸い込む空気を清浄するものです。(まんまです)
純正のエアクリーナー&エアクリーナーボックスは、さすがというべきか吸気温度を下げるように工夫されていて、なおかつごみ(ダスト)を徹底的に捕集出来るような構造になっています。
空気の吸い込み口はエンジンルーム(進行方向に対して)前側もしくはフェンダーにあり、エアクリーナーは囲いがされています。
純正のエアクリーナーボックスを取り外してきのこ型のエアクリーナーに交換した場合は熱気を吸わないようにカバーをしなければ、アイドリングが不安定になるとの報告もありますので、遮熱板などを取り付けて対策する必要があるようです。


エアクリーナーの交換は簡単なので比較的良く行われているようですが、アフターパーツのダスト捕集率が気になって少し調べました。
エアクリーナーのみならずフィルターというものは以下のことを考えて作られているようです。


Absolute

呼称(実効値)表示は球形の硬いダストでテストを行ない、その補足率が90%程度でのエレメント呼称としているのが一般的である。従って、ユーザーはAbsoluteとして必要な場合には、通過させてはならない大きさの球形の硬いダストを100%補足しうる事の出来るエレメントという事になるので、メーカーが表示している呼称よりも、もっと小さい開目のエレメントを選定しなければならない。
ダストを想定するとありとあらゆる形状が考えられる。毛髪のような細長いダスト、粘土質の柔らかいダスト等々でそれらをすべて補足するエレメントという事になると限界があり、呼称に対する収集がつかなくなる。
従って、Absolute 50μmエレメントは50μmの球形の固いダストを100%補足可能なエレメントである。
[メーカー呼称(実効値)でいえば30μm相当であり、30μmのダストを90%補足可能なエレメントという事になる]
ノッチワイヤー式エレメント(F.O. 2次フィルター)
実効値 10μm = Absolute 25μm


EF値の設定について

EF(実効)値とは実際の使用状態にて、ゴミがゴミを捕らえる(ブリッジインフォメーション)事により実際の隙間よりも小さなものまで濾過をするので、実際の隙間に対して実効値と呼んでいる。
EF値の数値設定
F.O.:S.E.M.T.社(PCエンジン)がPCエンジン用としてF.O.10μmの濾し器を選定の為に世界中の濾し器メーカーより各種濾し器を集めてストをした。いろいろなテストをしたが、数字にて表現する事が出来ず、最終テストは実機の模型によるテストであった。

実効値[μm] 実際の隙間[μm]
10 25
20 35
30 42
40 50
50 50

L.O.(Lublicant Oil):同様にS社に提出した品物は50μmのエレメントであったが30μmとして認定された。

実効値[μm] 実際の隙間[μm]
30 50
40 62
50 68

尚、これら実効値の設定についてはもう一つの大きな認定があります。
S.54 DD艦の濾し器決定時のことで、S工業とB庁の立会いによる補足テストにより、
RR社の希望補足率
粒子径 補足率

10μm以上 56%以上
50μm以上 98%以上

をクリアー致しました。
隙間 粒子径 ΔP=0.4kgf/cm2 ΔP=0.6kgf/cm2

42μm 50μm以上 92% 98%
10μm以上 46% 71%
35μm 50μm以上 99% 99%
10μm以上 84% 67%

メッシュ・目開き

・ メッシュ〈Mesh〉

金網の網目の数を表す単位であり、1インチ(25.4o)間にある網目の数を言う。
〈但し、ドイツのDIN規格は1cm2内の目数を言う〉
〈例〉6メッシュ
25.4o一辺内に空間が6個ありこれを6メッシュという。
通常金網は縦のメッシュを最初に表示し、横を後に表示する。


・ 目開き〈Opening〉

網を構成している線と線の空間の長さを目開きという。
下式によって計算される。
目開き(o)=25.4÷メッシュ−線径(o)


・ 空間率〈Open Area〉

網の空間の面積の割合を言う。
空間率(%)=(目開き)2÷(目開き+線径)2×100


平織:有効面積が大きく〈目開き〉ストレーナーに使用される金網の多くに使用される。
綾織、畳織:比較的高メッシュに使用される漉網で有効面積は平織に比較して小だがコシの強い金網である。
綾畳織:高メッシュ〈500・800・1000・1450メッシュ〉に使用される漉網で濾過度の密な場合に使われる。


ミクロン〜メッシュ換算表

メッシュ 80 100 150 200 250 270 325 400 600 800 1000 1450 2000
ミクロン 177 149 105 74 62 53 44 38 25〜35 20〜25 10〜25 8 4

エアクリーナー交換のお話

back

↑このページのトップへ戻る↑