ブレーキ

ブレーキを辞書で引いてみると『運動している機械、特に、汽車、電車、自動車、自転車などの車輪に働いて、減速あるいは停止させる装置』とあります。物が動くということは運動エネルギーを持つと言うことです。ブレーキとは運動エネルギーを熱に変換する装置です。運動エネルギーは運動している物体の質量もしくは速度の2乗に比例して増加するため、重い物体・速度の高い物体を止めるには、より多くの熱に変換できる大きなブレーキが必要となります。


ブレーキの形式は大まかに分けてドラム式とローター式があります。
車重の軽い車のリアにはドラム式が使われています。ブレーキパッドはバームクーヘン(お菓子)を150度で切ったような形のものが2つ使われていて、これが広がることにより摩擦力が発生し制動力が得られます。これはブレーキ自身がカバーに覆われており放熱性が良くないということで繰り返し大きな制動力を必要とする用途には優れていません。
また、この形式にはサーボがありコントロールの点から言うと劣ります。


ローター式はほとんどの車のフロント及び車重の重い車のリアに使われています。ブレーキパッドは四角っぽい形のものが2つ使われていてキャリパーにより、ローターへ裏表から押し付けることにより摩擦力が発生し制動力が得られます。この形式の利点は放熱性に優れると言うことで航空機のブレーキにも使われています。


ブレーキの効き(制動力)という点だけを見るとドラム式のほうに軍配が上がりますが、自動車のブレーキが4輪ともドラムだと少し強く踏んだと単に4輪フルロックとなり非常に危険になるそうです。言い換えるとドラム式はコントロール性が悪いと言うことになります。


さらにキャリパーを大きく分けると対向ピストン型と片押しピストン型に分けられます、対向ピストン型はブレーキタッチに優れていたり、片べりが少なかったり、制動力に優れている反面それ自身の重量が増えると言う欠点があります。しかし、SUPRA、CELSIOR、SKYLINE GT-R、LANCER Evolution、IMPRESA、INTEGRA TypeR、FAIRLADY Z、RX-7などは対向ピストン型が使われています。これらの内、トヨタとマツダは日本製のキャリパー(SEI製)ですが、それ以外はBremboのキャリパーが使われています。風の噂に聞いたのですが日本車でBremboと書かれたキャリパーはSEIがBrembo社から委託を受けて作っているとか…スミンボと悪口を言う人もいるそうですが、本当なのでしょうか?まあ私はSEI好きなのですけどね。


このあたりをもっと詳しく知りたいのならば当HPからリンクしているSEIのHPをご覧になるともっと分かりやすいと思います。



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