接着剤

ここではある意味生活必需品である接着剤について紹介したいと思います。余談ですが接着剤は英語でan adhesiveと言うそうです。
まず接着剤にもいろいろな種類があります。

とりあえずこんなところです。


水性/酢酸ビニール、エマルジョン系接着剤

これは主に木工用です。木工用ボンドと呼ばれているものです。
用途は木、竹、紙、布など繊維質のものに使用します。壁紙や壁のクロスを貼るときに水で薄めて糊を加えると接着力を補強できます。また水で薄めて今は余りありませんが所謂日本家屋の土壁や繊維壁に霧で吹き付けることで壁のはがれ防止や壁を上塗りするときの下地押さえをすることができます。
色は白色で乾燥すると半透明に変色します。通常は固まるまでに時間がかかりますが速乾性のものもあります。
使い方としては接着面の片側に均等に塗りすぐに貼り合わせますが固まるまで時間がかかるため動かないように仮固定するか釘と併用します。
会社名は覚えていなくてもパッケージを見たらわかるコニシ株式会社です。

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シリコンゴム/シリコンゴム系接着剤

これはゴム状の弾性接着剤で防水用に適しています。シリコンボンドと言われているものです。充填後約30分で薄皮ができ24時間ほどで完全に固まります。
色は白、半透明、黒などがあります。
また熱や油に強いのが特徴です。ただし、同じようなものでも上から色を塗れるものと塗れないものがあります。
セメダイン社が有名ですね。

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エポキシ系/エポキシ樹脂系接着剤

主剤と硬化剤の2液がセットになっている接着剤です。完全硬化すると非常に硬くなり広い接着面に適しています。製品により硬化時間に違いがあるので表示に注意して使用する必要があります。また耐水性・耐熱性に優れ凹凸のあるもの同士の接着に最適です。垂直面に塗布しても垂れない物や水中でも硬化するものがあります。
用途は金属、ガラス、陶磁器、タイル、石材、コンクリート、硬化プラスチック、木など硬いものです。
使い方は厚紙やプラスチック板の上に主剤と硬化剤を同じ分量出しへらでよくかき混ぜて接着面に塗布します。チューブから出すときに線状に搾り出すと分量を同じにしやすいです。

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瞬間接着剤/シアノアクレート系接着剤

幅広い材料が数秒で接着することができます。また透明度が高いため接着箇所もきれいに仕上がりやすいです。ただし接着力が強力なので使用には注意が必要です。余談ですがこの瞬間接着剤と言うものは液体自体に接着力は余りありません。何故接着できるのかと言うと分子同士がある程度の距離に近づくと双方の分子の引き合う力(分子間力=ファンデルワールスフォース)を利用しているためです。分子間力は高校の化学の授業で習いましたね。
用途は金属、ガラス、ゴム、木、硬化プラスチックなどで、釣り糸、貴金属、アクセサリーなどの小さい面積の接着に最適です。広い面どうしの接着や吸い込みの多い材質、凹凸面には不向きです。
使い方は接着面の一方に少量を数滴点けすぐに圧着ししばらくそのまま押さえつけておきます。接着剤が多すぎると接着強度が低下するため少なめに使用することが重要です。

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ゴム系/合成ゴム系接着剤

接着皮膜が柔らかいのでゴム、皮などの軟質面に最適です。硬化までに時間がかかるため貼り合わせた後でも位置の修正が可能です。軟質面だけでなく硬化面にも使用でき、さらに耐水性も強い万能な物です。
用途は皮革、ゴム、布などに適しています。また接着面が大きければ木、金属、硬化プラスチックなどにも使用できますが、ビニールには使用できません。
使い方は接着する両面に薄くヘラで塗布し表面を指で触って指紋が付くくらいまで乾燥させ貼り合わせてすぐに強く押さえつけます。
他にもあると思いますがG17と言うのが非常に強力です。

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ビニール系/塩化ビニール系接着剤

透明で乾きが早く固まった後も柔軟性があります。
用途は軟質塩ビ用は一般的なビニールの接着剤です。ただし、浮き輪やビニールボートには危険なので使用不可です。
硬質塩ビ用は雨どい用や塩ビパイプなどに使います。
使い方は軟質塩ビ用は接着面の両方に薄く塗布し生乾きにしてから貼り合わせて圧着します。
硬質塩ビ用は接着面の片側に塗布しすぐに貼り合わせます。

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溶剤系/酢酸ビニール溶剤系接着剤

白色で粘度の高いペースト状になっています。発泡スチロールを溶かさずに接着することができますが、金属など吸い込みが悪いものや重量物の接着には不向きです。
用途は細かい凹凸のあるブロック、モルタル面、陶磁器タイル、木、ビニタイルなどです。
使い方は接着面の一方にやや厚めに点状や棒状に塗布しそのまま押し付けて接着します。ただし硬化性のために重いものは5〜6時間仮押さえする必要があります。


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