ETCSキャンセラー

賛否両論のあるETCSですが、Power house amuseさんが販売しているETCS monitorによりサブスロットル開度を常時表示するとともに必要があればサブスロットルを全開固定することが出来ます。

:この方法は当然TOYOTAの保証を取っているわけではありません。
この方法を行ってご自身のお車に発生した不具合につきましては私の方で一切責任を取れませんのでこのことを念頭に置いた上でご覧になるようお願いします。このためこの件に関して質問の受付は控えさせていただきます。以下は“変なことやってるな〜”という目で見られたほうがよいと思います(^▽^笑)


つ〜くんさんがETCS monitorを取り付けるということで作業させていただきついでに信号の解析(というほどのことでもありませんが)をさせて頂いたところ、どうやら簡単にETCSの動作をON、OFFさせることが出来そうです。amuseさんのETCS monitorのようにサブスロットル開度の表示は不可能ですがサブスロットルカプラ-抜きと同じ状態で手元にスイッチを付けてON、OFFできるお手軽仕様を目指します。
ETCS monitorの動作&配線についてはリンク先を参照していただきたいと思います。


ETCSモニターの配線解析

まず、助手席側にあるグローブボックスを外すと見ることの出来るスロットルコントロールコンピューター(TCC)にはバックアップ電源としてBATT線、ECUからの信号(電源?)入力としてEFIB線、スロットルコントロール電源として+B線の入力があります。
ETCS monitorの動作を考えると助手席側足元にある10[A]のヒューズを抜くとTCCは異常状態と感知するのでフェイルセーフによりサブスロットルへの信号が遮断されるので全開状態となります。

このとき+B線は+4[V]以下しか出力されないことをテスターで確認しました。整備書によるとダイアグノーシスコード11番のスロットルコントロールリレー系統オープン状態となります。メーター内のインジケーターはIG ON(エンジンはかけていない)でSNOWランプが点滅しフェイルセーフ状態であることを示しています。
この状態でエンジンをかけるとSNOWランプとTRCランプが点滅します。でもETCS monitorと点滅するランプが違う・・・
と言うことは+B線を切断してやると同じになるということに・・・ってETCS monitorを作動させてもTCC側の+B線は0Vになるんですけどね。


ETCSキャンセラーのテスト

実際に+B線を勢い良く切断してみました。(あ〜あやっちゃった)
このときIG ONにした状態でBATTとEFIBは+12[V]が印加されていること、またSNOWランプの点滅を確認しました。さらにエンジンをかけるとSNOWランプとTRCランプの点滅を確認しました。

良さそうなON、OFFスイッチが見当たらないのでとりあえずギボシで線端の処理をして車体と接触しないように、また何時でも接続できるようにしましたが、良さそうなスイッチが見つかれば純正のスイッチのようにスマートに設置する予定です。
右の画像が切断した線とその端にギボシを取り付けたものです。
スイッチを使う理由はやはり高負荷制御等があったほうが良い場合の方が多く“ここ一発”と言うときだけしかETCSはキャンセルしないためです。普段は当然ETCSを使って走る予定です。

とりあえず信号の確認と切断する線の確認を行っただけなので実際に走行してませんが、サブスロットル全開状態の確認は目視では出来ないので1速全開で3000[rpm]以降にホイールスピンが発生することを確認してみたいと思います。
ホイールスピンの発生回転数についてはアクセルの項目をご覧ください。


その後そこそこ良さそうなスイッチが見つかったので配線を引き手元にスイッチを取り付けました。
まず、赤と黒の0.75[sq]線とON、OFFスイッチを購入して赤線を切断個所から車体側、黒線を切断個所からTCC側にギボシを用いて接続すると右の図のようになります。

この2本の線を運転席まで引っ張り適当な個所にスイッチを取り付けると完了です。ちなみに私は右の図の位置にスイッチを取り付けました。このスイッチは電流のことも考えて十分余裕があるものを選ばないと過電流により溶けるかもしれません。ここのヒューズは10[A]を使っているのですが、余裕を持って20[A]のスイッチを使用しています。このサイズしか気に入るものが見当たらなかったと言う話も・・・

通常はスイッチをON状態で使用することでETCSは動作してくれます。
ここ一発と言うときにはOFFにすることでサブスロットルは100%全開固定になってくれます。このとき当然メーター内のTRCランプとSNOWランプは点滅します。

スイッチをOFFからONに戻すと・・・TRCランプとSNOWランプの点滅が止まらない!
おや?ETCS monitorは100%全開固定からスイッチを押すとETCSは通常動作に戻るのに・・・おかしいな〜

で、調べてみるとBATT線もEFIB線にも+12[V]が印加されています。+B線はスイッチをON状態ではどちらの切断個所も+12[V]が印加されていますが、スイッチをOFFにすると切断個所からTCC側は+4[V]に車体側は+12[V]になるはずですが・・・車体側が0[V]になっていました。
これではTCCの+B線に+12[V]が印加されないのでスイッチをOFF→ONにすると正常動作にならないはずです。
切断個所から車体側の線にテスターを当てて電圧を計測したところスイッチをOFFしてから数秒後に+12[V]→0[V]になるようです。また、切断個所からTCC側はスイッチをOFFにした時点で+4[V]へと電圧が降下します。
スイッチをOFF→ONにしてETCSの動作を復帰させるためにはもうちょっと改良する必要があるようです。

まあ、ここ一発と言うときにしかOFFにしないしサブスロットルが100%全開固定になった後エンジンをかけている限り復帰しないのですが、エンジンを切ると復帰するしダイアグノーシスはたぶん消去されるのでとりあえずこれでいい事にして不具合が発生しないか確認をしたいと思います。念のためにスイッチを一旦OFFにした後はエンジンを切るまでONにしない方が良いような雰囲気が・・・真偽の程はわかりません。

で、サブスロットルの全開固定の確認と1速全開で3000[rpm]以降のホイールスピンを確認するために近くの広い場所に試乗に行きました。
まず、接触不良や作業中の不具合を見るために最初はスイッチON状態で1速全開にするとTRCが効いているような感じが伝わってきます。次に(エンジンはかかったままで)スイッチをOFFにして1速全開にすると・・・おぉ〜3000[rpm]付近でホイールスピンしているような印象があります。サブスロットル開度をモニターするものが無いのでわかりませんがレスポンスもよくなっている印象もあるし多分全開固定されているんでしょう。でも、雨の日はスイッチをOFFにしない方が良いでしょう。せめてTRCスイッチをOFFにするぐらいにしておいた方が復帰も出来るしいいと思います。でも、サーキットや広場で遊ぶときは・・・当然サブスロットル全開固定で!

欲を言えばスイッチをOFF→ONにしたときにETCSが通常動作に復帰してもらいたいのとスロットル開度が見られれば良いのですが、だったらETCS monitorを買ったほうが確実です。

一応スロットル開度がどのくらいか調べてみたいな〜と思いながらグローブボックス周辺を元に戻していると・・・あっVTA2の電圧を測ればよかった!もう内装戻しちゃったよ〜でも気になるから今度計っておこう。とある情報筋によるとETCSの動作を復帰できるようですし。


ETCSキャンセラー(動作復帰型)

で、このままで行こうかと思っていましたがやっぱり気に入らないので変更することになりました。詳しく書くのは・・・今のところやめておきます。

最終的に使ったものは
リレー、その他部品
となりました。

普通のリレーはスイッチをONにすると電流が流れるようになっていますが、ここで使ったリレーはスイッチをOFFにしても電流が流れるように配線できるちょっと変わったものです。当然配線の方法によりスイッチをONにすると電流が流れるようにすることも出来ます。
何故このように変わったリレーを使っているのかと言うとスイッチが万が一壊れたときやリレーからスイッチまでの配線が断線した場合にETCSが通常動作を行えるようにしたいと考えたからです。
このリレーを使用したおかげでスイッチの動作が逆になりましたが、簡易ETCSキャンセラーをONにするとサブスロットル全開になるのでここ一発と言うときにわかりやすい・・・と自分に言い聞かせておこう。でも、リレーを使うんだったら容量の大きなスイッチって必要なかった?高いものじゃないのでいいですけどね。

で、リレーを2つ使うと・・・きちんとON、OFFできるようになりました。SNOWランプの点滅が消えてTRCの点滅だけになりました。念のためVTA2の電圧も測りましたがスイッチONでサブスロットル全開時の電圧も確認しました。

それにしてもamuseの回路の入っていてサブスロットル開度を表示できるものと比べて不恰好になってしまいました。電子制御というより機械的なアナログ!と言う感じです。まあ見えないからいいですけどね。動作もラッチが入るだろうしあまり頻繁に使ってると良くないの・・・かな?普段は常にスイッチOFF状態なので多分大丈夫だと思いますが。あと順番も何かあるのかな?
う〜む悩み考え出すと止まらない・・・悩むぐらいだったら上の方でも書きましたがETCS monitorを買ったほうが確実です。

その後12月初めの外気温が下がってきたころにサブスロットルをキャンセルしてアクセル全開してみると…ブースト値はスクランブルで1.0kgf/cm2までかかっていました。ちょっとかかりすぎですね。あんまり使ってるとエンジンに良く無さそうですがそのすぐ後に同じように加速したときはそこまでかかることはありませんでした。しばらく全開にしてなかったから固着気味だけだったりして…
で、常時(上で垂れるところまでエンジンを回していませんが)のブースト値は0.9kgf/cm2程になっていました。ただそのときのメーターの針が踊っていたのですが皆さんのお車もピーク値で針が踊るようになっているのでしょうか?

私は自分の車なのでこの方法でETCSをキャンセルしましたが、このページのトップに書いてある通りこの方法を行って車両に発生した不具合につきましては私は一切責任を取れませんのでご了承願います。

Special thanks Power house amuse & つ〜くんさん & 某♪氏

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