蛍光灯型LEDへの交換

器具そのものを交換する場合もありますが、ここでは器具はそのままで蛍光灯型LEDへ交換した場合の消費電力を試算したいと思います。
何故ならばグローランプを外すだけで取り付けることの出来る蛍光灯型LEDがあるからです。
また、光束については675〜925[lm/本]が必要になるようです。

メーカー 品番 光束[lm/本] 消費電力[W] 消費電力(4本分)[W] 指向角[度]
ELECOM LED-FL2010N10 850 9.0 36 120
慧光 TUBE-60C-CL 1000 9 36 非公開
MS-System T86K3 1080 8.5 34 120〜140
ルミナス G13-60DO2 900 9 36 120

ペイできるポイント

いくら消費電力が少なくなるといってもあまりにも高いと購入意欲が薄れてしまいます。
会社経営者ならばすぐにトータルコストということを考え、初期投資を行うのですが私のような庶民であれば4桁後半の金額からは財布の紐が硬くなってしまいます。
日々少額で出て行っているお金に対しては意識が薄いんですよね・・・
ともあれ蛍光灯型LEDへ交換した場合どのくらい使うと元が取れるのか?また元が取れないのか?を考えたいと思います。


私の生活サイクルだと1日5時間ほど電灯をつけているのでそれを元に計算すると、1,825h/year電灯をつけている計算になります。
尚、電気料金は300kWh/月超、30円/kWhを使用したいと思います。


年間削減料金=5[h/day]×365[day]×-50[W]÷1,000×30[円/kWh]=-2,737[円/year]
多分次元解析あっていると思います。


メーカー 品番 削減電力[W] 設計寿命[h]  年間削減料金[円]
ELECOM LED-FL2010N10 -50 50,000 約2,800円
慧光 TUBE-60C-CL -50 非公開
MS-System T86K3 -52 45,000
ルミナス G13-60DO2 -50 40,000

私の場合、今使用している電灯(20W形4灯)を蛍光灯型LEDに交換した場合、年間約2,800円の電気料金削減が出来る見込みとなります。
ELECOMとルミナスのLEDは1本5,000円なので試算するには厳しいのですが、2,000[円/本](私の場合4本で8,000円)を下回っている場合、3年弱(5,200[h])で蛍光灯型LEDの元が取れる計算となります。


この試算によると蛍光灯の定格寿命である8,500hを迎える前に元が取れることになりました。
因みに殆ど電気を使わない場合、120kWh/月以下ならば20円/kWhなのでこの場合は4年半(8,000h)で元が取れる・・・やっぱり蛍光灯の定格寿命で元が取れることになります。


もう一つ試算ですが、ELECOMやルミナスの場合蛍光灯型LEDの単価が2.5倍になるので、30円/kWhの場合7年強(13,000h)、20円/kWhの場合11年(20,000h)で元が取れることになります。


こういう試算って年間何千円のコスト削減と言う表記はよく見ますがどのくらいで元が取れるのか?ということについては殆ど見ません。
でも、我々ユーザーにとってはその数値の妥当性とその値が重要です。


LEDの寿命

ここまで来ると気になってくるのがLEDの寿命です。10万時間等と言われているLEDにも寿命がありますが、LEDの寿命についても日本照明工業会により定められており、それは全光束が点灯初期に比べて70%になった時点の積算点灯時間と定められています。
但し、LEDは周辺の温度(雰囲気温度)が高くなると寿命がすごく短くなってしまいます。これはLEDの特性なので仕方ないです。


このため、全光束が点灯初期に比べて70%になった時点の積算点灯時間を寿命としていますが、これは雰囲気温度が低い状態なので放熱板(放熱部)が貧弱で連続点灯によりLEDの温度が高くなってしまう場合寿命が短くなってしまいます。
どのような放熱板がいいのか?については難しいのですが、上半分が金属になっている物がいいのでは?と思います。(ちゃんと試験しているメーカーのものであればそうでないものでもOK?)


あと、全光束の70%になった時点が寿命とされていますが、70%の明るさになったからといって使えないというわけではありません。


蛍光灯の定格寿命

LEDの寿命が出た時点で蛍光灯の寿命は?ということになりますが、蛍光灯の寿命は2.75h点灯を行い0.25h消灯しそれを繰り返し、試験した中で50%が点灯しなくなった時間若しくは、全光束が点灯初期に比べて70%になった時点のどちらか短い方を蛍光灯の定格寿命とするようですが、カタログなどに記載されている定格寿命は前者を掲載しているようです。
この50%というのは確率なので当然ながら定格寿命よりも短いものもありますし、長いものものもあります。
カタログの定格寿命が確率というのはこれは初めて知りました。
また、LEDの場合雰囲気温度により寿命が変化するのに対して、蛍光灯の場合(特にグロースターター形の場合)は点灯回数により寿命が変化するそうです。


この寿命比較を見ると全光束で70%というのはLEDも蛍光灯でも同様で、蛍光灯の場合はカタログでは確率寿命を採用しているところを見ると、LEDだからとか蛍光灯だからと巷で言われているようですが寿命に関しては明るさの減少率が同じ点を寿命としているところからあまり考えすぎることはないのでは?と思います。


これは実は私がとあるページ(どこだったか忘れました)でLEDは全光束が70%になった時点を寿命としてるから、蛍光灯よりも基準が緩いという印象を抱くような表記がされていてこのページを作るまで勘違いしていたということに寄ります。
そのページではインバーターならば蛍光灯の寿命が長いし、交換する場合LED器具ならば器具そのものを交換しなければならないけれど、蛍光灯の場合蛍光管の方が大分コストが安いという表示がされていたと思います。
確かに、交換する場合のコストは蛍光管のほうが安いのですが、私の試算ではLEDを使用したほうがトータルコストが安いという結果となっています。


やはり情報というものはその整合性を確認した上で、合理的に判断しなければなりませんね。


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