キャスターを測定するのはちょっとだけ大変です。まあ道具があれば簡単なのですが…
キャスターというのは任意の角度でハンドルを左右に切り、それぞれの場合でのキャンバー角の差を使うことで計算により求めることができます。キャンバーはこちらの方法などで測定します。
まず、運転席側を測定する場合
・左にタイヤを直進状態から20度切りそのときのキャンバー角(C1)を測定する
・右にタイヤを直進状態から20度切りそのときのキャンバー角(C2)を測定する
この際ターニングラジアスゲージという回転する板があれば便利ですが…
でキャスター角は以下の式により求めることができます。
キャンバー・キャスター・キングピンアングルゲージの使い方を見るとキャンバー角からキャスターを求めることができるというのは分かっていましたが、どういう式で求めるのかが分からず探すのがちょっと大変でした。結局HUNTERのHPに行き式を見つけることができました。
C1:1.9°、C2:-1.94°として(値は適当です)具体的に計算すると
となり運転席側のキャスター角度はほぼ5.50°=5°30'となります。
πは約3.1415なのでキャスターを求めるときは関数電卓ではなく普通の電卓で十分ですね。
このとき3.84という数値はキャンバー角差ですが、その前の1.432という数値はタイヤを切る角度によって決まってきます。ここでは後者の数値を係数と呼ぶことにします。
またタイヤを切る角度を20°としましたが、この角度はとくに決まっておらず30°でも40°でもかまいません。一応キャンバー、キャスター、キングピンゲージを使う場合は20°となっているので…
タイヤ切れ角度[°] | 係数 |
20 | 1.432 |
30 | 0.955 |
40 | 0.716 |
タイヤの角度(左右に切る角度は同じ)により係数は決まってきますが上の表の値を使うと便利でしょう。