Pioneer(Carrozzeria) DEH-P099

Carrozzeriaのアンプ内臓1Dデッキの中でフラッグシップモデルです。発売されてしばらく経つのですが、その地位は変わっていません。
Power MOS FET 50w×4アンプ、集音マイクを使ったオートタイムアライメント&オートイコライザーe.t.c.いい点は色々あるのですが、このデッキは他のデッキのように普通に取り付けてマイクを使ったオートタイムアライメントを行っているだけでは性能の一番いいところを使用していません。
フロント&リアから音を出すような取り付け方でははっきり言ってもったいないです。
このデッキの真価はネットワークモードを使用することで発揮されるようになるという代物です。ネットワークモードはCarrozzeriaのHi-Fiデッキの中でもフラッグシップモデルであるCarrozzeriaχでも(当然中身は違いますが、基本的な原理は一緒)使用されているほどの物です。


DEH-P099ネットワーク配線簡略図 通常デッキの取り付けは車種別カプラーを使用して純正の配線を使用してフロント&リアのスピーカーを鳴らすようにするのですが、ネットワークモードは右の図のような配線にします。
通常はスピーカーまでの配線は純正を使用するのですが、この場合はスピーカー線を改めて引きなおさなければなりません。

このクラスになるとスピーカーも当然ハイグレードクラスを要求します。Carrozzeriaで言えばTS-V7A辺りがまあ良いのではないでしょうか?あ、スピーカーに入っているパッシブネットワークは当然使用しないことになります。勿体無いではなくそれを使用しない配線をすることに意味があるのです。

TS-T1RS、TS-T1MSクラスまでは必要ないでしょう。ってかこの2つってそのままじゃ取り付けられないし…まあがんばってつけられないことも無いのでしょうが、このクラスだとショップに任せたほうがいいでしょうね。

これだとリアからは音が出なくなります。が、通常CDに入っている音はステレオ2chなのでもともとリア用の音は入っていません。リアから出る音はDVDの5.1chといわれるものにしか入っていないので、CDを効くだけであればリアスピーカーは必要ありません。まあそもそも自動車のリアについているスピーカーは後部座席の人が音を聞くためのスピーカーなのです。

説明書を読んだけどネットワークモードだとオートタイムアライメントが使えないんじゃ…
確かにネットワークモードだとマイクを使ったオート機能は使用できなくなります。ですが、その機能を使わないようにしてなお余りある利点がネットワークモードにはあります。

基本的に車側に大加工を施さないという話でいくと、TS-V7Aのウーファーは純正ウーファー位置に取り付けるようになります。この場合ドアのデッドニングも必要になってくるので、ある程度しっかりしておきましょう。理想を言えばアウターですけどね。
TS-V7Aのツイーターの位置ですが、車にも寄りますがAピラー根元辺りが良いのではないでしょうか?ツイーターの向きですが、一般的にフロントシート背もたれ辺りの車両左右中心に向けるようです。
凝った取り付け方をしてAピラーに埋め込むというのもアリなのですが、これはちょっと大変です。ってか綺麗にしようと思ったらショップレベルの力量が必要かな?逆に言うとこういうことを余裕で出来る人はそれで生活できるということに…
で、デッキからツイーター、ウーファーまでは当然のことながら線を引きなおさなければなりません。使用する配線もある程度いい値段のものを使ったほうが細かいニュアンスが出て良いでしょうね。

サブウーファーは何をつけるのかにも寄りますが…まあ大きなものだとトランクにしか置く事が出来ないでしょうね。あ、デッキからはサブウーファー用にRCA出力しか出ていないので、アンプが必要になります。(アンプ内臓タイプを除く)

良し!デッキの取り付けも終わったし、配線もすんだし、スピーカーも取り付けた!
早速聞いてみよう!じゃ無いんですね〜残念ながら。
ホームオーディオを思い浮かべてみると分かるのですが、ホーム用のスピーカーは箱にツイーターとウーファーがくっついていて2つが垂直に取り付けられています。またスピーカーの位置はリスニングポジションから左右、奥行きともに均等に前方に配置されています。この状態だと前から音が飛んできてクラシックなどではどこにどの楽器があるのか分かります。

車の場合は、ツイーターとウーファーの位置は垂直ではなく、各スピーカーの位置も左右、奥行きともにばらばらです。これではホームオーディオのような配置とかなり違うので音が変に偏った感じになってしまいます。
音あわせ用モノラルCDを作って家と車で聞き比べてみると、家ではスピーカーの中心付近から音が飛んでくるのに対して、車ではおそらく運転席にかなり寄った変な位置から音が飛んでくると思います。
これをダッシュボードの左右中心位置から飛んでくるようにネットワークとタイムアライメントを調節すると…ホームのような広がり感があってどこにどの楽器があるのか分かるような音になるんですね〜

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