遮熱板(簡易型)

JZX100 チェイサー兄弟(MARKU、Chaser、Cresta)の場合純正のエアクリーナーボックスを取り外し、剥き出し型のエアクリーナーを取り付けた場合、ラジエター若しくはラジエターファンからの熱気を直に吸ってしまうため遮熱板の取り付けは必須です。
と言いながら、私はしばらく取り付けずにいましたが・・・


何処から熱気を吸ってしまうかというと左の写真を見てもらえば分かりますが、エアクリーナーの奥側にラジエターファンがあり、ラジエターを通過した熱い空気がエアクリーナーに直に当たってしまいます。


エアクリーナーから熱い空気を吸ってしまうと、エンジンに入る酸素密度が低下してしまいトルクの減少・燃費の悪化が発生してしまいます。
剥き出し型のエアクリーナーは本来、吸気損失の低減を目的に取り付けられますが、吸気損失を求めたせいで吸入空気中の酸素密度を減少させてしまっては本末転倒です。


ということで簡易的に遮熱板を取り付けて見ました。
取り付け位置は見てのとおりラジエターファンカバーに添うように、ファンカバーを車体後方に延長させるように取り付けました。
使った素材は家庭用キッチンコンロに使うヒートプレート(正式名称は忘れました)を3分の1だけ使用しました。
左の画像は運転席側からエアクリーナーを跨ぐようにラジエターファンを見た写真です。


ラジエターファンの真上から見ると右の写真のような感じになります。
私が使用したヒートプレートには磁石がついていて、下側はエアバックセンサー付近のフレームに付けるよう固定し、上側は純正エアクリーナーの吸入ダクトで押さえるように固定しています。この吸入ダクトは純正ボルト1本のみで固定されていますが、ボンネットを閉めると固定できるようになっています。


一時的に使用する分には問題ありません。でも、磁石をフレームにつけているので走行中に発生する振動及び水分によりフレームに錆が発生するのを嫌っていて、そのうち(近いうちに)きちんとしたものに取り替える予定です。


エアバックセンサーの真上から見ると左の写真のような感じになります。
エアバックセンサー付近にメスネジがあるのでこれを使用して恒久対策品を取り付けようと思います。
この遮熱板の形状は私が考えたものではなく、雑誌を見ていてあるショップが行っていた方法を真似たものです。(ショップ名、雑誌名その他は全然記憶にありません(笑)。いつものように夜ビールを飲みながら雑誌を見ていて”これは良い”と思ったので・・・)


遮熱板

簡易版は一時凌ぎということで、恒久的対策品を自作しました。
イメージとして簡易版の機能を十二分に持ちながら見た目もよくという感じで製作にあたりました。


素材は耐久性と見た目のよさを考えてステンレス(SUS430)でちょうど良い大きさ&厚さをホームセンターで探してきました。
型取りから初めて紆余曲折ありましたが、何とか完成しました。と言う事で私の自信作が左&下の写真です。
こうしてみるとやっぱりステンレスにして良かったと思います。HKS Metal Flowが遮熱板に映りこんでいて非常に良い感じです。


コンセプトとしてはラジエターファンシュラウドを後方に延長して、ファンからの風をエアクリーナーに直接与えないと言う物です。
結果として汎用性のある製品?になりました。少し見にくいですが、Metal Flow後端と遮熱板とはしっかりとしたクリアランスが確保できています。


なお、エアクリーナーからインテークマニホールドまでのパイプを交換している場合には取り付けが不可能になる場合もあります。


固定は基本的にエアバックセンサー前後の2本のボルトで行うようにしました。また、エアバックセンサーへの逃げを設けてあります。
ただし、年式によってはボルト穴の位置or有無に違いがある可能性があります。私の愛車は平成12年式です。


エアバックセンサー前方のボルト穴は金属板端ぎりぎりのところに空ける必要がありました。図面上は3.5mmとなっております。(って自分で図面を書いたんですけどね)
エアバック後方のボルト穴は金属板端から十分余裕があります。


ラジエターファンシュラウドを後方に延長すると言うコンセプトどおり純正のエアクリーナーに取り付けられている外気導入(エアクリーナーインレットと言うそうです)も取り付け可能です。と言えば聞こえは良いですが、この遮熱板はボルト2本とエアクリーナーインレットで固定を行う方式を採用しております。


なお、走行中の遮熱板の振れは問題ないと考えています。
と言うのもエアクリーナーインレットはボンネットについているゴムにより押さえられておりさらに遮熱板はラジエターファンシュラウドとエアクリーナーインレットにより押さえつけられているためです。
効果のほどは下の2枚の写真を見てもらうと分かるかと思います。といっても写真だけでは伝わりにくいので少し述べる事にします。
ボンネットを開けてアイドリング状態で風の流れをみました。


まず、左の写真はエアクリーナー付近の風の流れを確認しています。エアクリーナー付近の風の流れはほぼ無く、エアクリーナー自体が吸入する空気の流れのみであると考えています。


これからエアクリーナーが吸入する空気は本体外周若しくは本体頭頂部からであり、本体後方からの吸入はあまり無いと考えられます。しかしボンネットを閉めた状態では空気の流れが変化し、アクセルを踏んだ状態では現状から換わる可能性があります。
そうなると更なる対策型が必要になると思われます。


右の写真は遮熱板後端の空気の流れを示しています。ここではラジエターファンの風によりエンジン後方への風の流れが作られています。この流れが発生していると言う事は、ラジエターの熱気はエアクリーナー後方へ押しやられており、エアクリーナーは熱気を吸わないと考えられます。


遮熱板の効果のほどは・・・あまりわかりません。と言うのは簡易型で低速トルクの回復並びに向上が見られており、簡易型と恒久対策型とでは熱気を遮ると言う効果自体に差があまり見られないためです。
ただし、エンジンルームはこれまで以上に華やかになりました(笑)


図面&フィッティングについてはHIDENORI modelをご覧ください。


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