パワーチェック

自分の車がどの位の出力を出しているのか?車好きにとって心くすぐられる話です。

2003年5月5日
運良く格安でBOSCHのシャシーダイナモに乗せられる機会があったので実際に計測してみました。
今回使用したのは伝統的な大きなローラーを地面に埋め込んでタイヤでローラーを回すというものなので、最近いろいろ言われている誤差があると思いますが、結果には誤差を含んでいると言う前提で読んでいただければ幸いです。

エアクリーナー:HKS Metal Flow(自作遮熱板付き)
マフラー:APEX'i GT spec.(インナーサイレンサー無し)
タイヤ:DUNLOP FM901(18inch)
エンジンオイル:Esso Ultra Flow Type-V 15W-50
最大ブースト:836(kPa)=0.82(kgf/cm2)
走行距離:29,700(km)
気温:25.9℃ 湿度:32% 晴れ 15時ごろ計測
純正触媒付き
スピードリミッターはカットしていません
サブスロットルをカットしていないのは後で気がつきましたw(:_;)w

今はSI単位が基本なのですが、一応今まで使用していた単位も併記しています。
右の図が計測したデータです。黒線はkW表示で、赤線はPS表示です。
シャシーダイナモで計測をする際にローラーやタイヤのスリップ等の損失が発生します。
正の値はローラーの回転から算出した実際の値を示しており、負の値は損失の値を示している…のだと思います。
エンジンが出力する値は正の値の最大値とそれを得る車速(エンジン回転数)と負の値の絶対値を足すと得られる…のだと思います。
実際の値とエンジンの出力値には差がありますが、この差を係数として正の値全てに掛けることによりエンジンの出力値を出すと思います。
よく言われる係数とはこのことだと思います。
ただし、損失馬力を測るときにタイヤがスリップしたようで150km/h付近で波打っています。高いお金を払ってるのなら再計測を依頼したかもしれませんが、1000円でパワーチェック&コーナーウエイト計測&音量計測をしてもらったので良しとしましょう。
今回の計測では係数は1.196を使用しました。
右の図が係数を掛けて得られたエンジンの出力です。
気になる値ですが、
201.0(kW at 180km/h)=273.3(PS)
でした。
頂いたパワーチェック表には273.36(PS)と書いていたので殆ど同一と考えることが出来ます。
また、大気圧・気温等による補正は考慮していません。なぜかと言うと大気条件の補正係数は1.002となり誤差範囲の値だったからです。
エンジンの回転数を今回は計測していなかったようなので、自分で回転数を算出すると右のような図になりました。
実線は今回計測した出力で点線はカタログに記載されている出力です。
5800(rpm)で線が止まっているのはリミッタ-作動によりこれ以上回転数が上がらなかったのですが、不本意と言えば不本意です。それ以降のパワーカーブがどのようになっているのか非常に興味があります。その後計測してくれた方にスピードリミッタ-カットを進められたのは言うまでもありません(^▽^笑)
それよりも気になるのが3000rpm以下のパワーです。フルノーマルより低いとは・・・?
スピードリミッタ-をカットしていればどうなっていたのかは非常に興味がありますが、予想を立てる前にトルクを算出してみました。線の種類は上と同じです。
363.8(N-m at 3100rpm)
カタログ値より回転数が700(rpm)ほど上がっているのは給排気を変更しているせいだと思います。
で、実際に良く使う1500〜3000rpmのトルクはフルノーマルより減少しています。これがETCSによるものか、給排気系を変えていることによるものか、セッティングをしていないことのよるものか真意はわかりませんが、パワーダウンしているとは・・・
ただし、3100rpm以降のトルクは減少しつつあるものの比較的フラットトルクになっているので6000rpmぐらいまでは結構楽しいのではないかと思います。6000rpm以上で6500rpmまでこの傾向が続いていくと良いのですが・・・
こちらは従来の単位でのトルクカーブです。
37.1(kg-m at 3100rpm)

今回スピードリミッタ-によりレブリミッタ-までの計測が出来ませんでしたが、トルクカーブを見ると5800(rpm)直前で数値が下がっているのでそれほど出力の向上は見込めないかもしれません。3100〜5800(rpm)までのトルクの低下を平均して都合よく算出すると6500rpmでは242(kW)=330(PS) overと見込まれました。
但し、現実的な5800(rpm)直前のトルクの低下で算出するとこの回転数以降ではトルクは徐々に減少していきノーマルの特性と同じになると考えられます。
また、3000rpmまでのトルクはフルノーマルよりも減少しています。低速トルクがあったほうが乗りやすい車なので、今の仕様は良いチューニングとは言えないと思います。マフラーがやっぱり太すぎるのかな?

全体的にトルクを増加させるには強化アクチュエーターにするとかいろいろあるかもしれませんが、私には(今のところは)そこまで必要無いと思います。ただし、3000rpm以下のトルクはもっと確保しないといけません。対策としてはマフラーの直径をもう少し小さいものにして給排気の脈動をもっと確保することでしょうが・・・

乗りやすいエンジンか?と言うと3000rpm以下のトルクが減少しているのでノーマルよりも乗りにくくなっているのでは?という気がします。

これらを踏まえると現状では、1500〜3000rpmではノーマルよりもトルクが減少しているため過度のホイールスピンは押さえられているがその反面加速感が減少していて、3000〜6000(rpm)のややフラットトルクになっているところを使えば結構早く乗りやすいのではないかと思います。

私の好みとしてはターボのトルクが立ち上がっていく感じがすきなのですが、アクセル全開時において低回転からもう少し緩やかなカーブを描きながら6600(rpm)まで緩やかな上昇が続くようなのかな?
と言うことでこれを読まれている方は私のエンジン特性みたいにならないよう良いチューニングをしてください。

最近はエンジン回転数をピックアップしてエンジン回転数に対するパワーカーブとトルクカーブを出力してくれるシャシーダイナモが多い(殆ど?)ですが、今回入手したパワーカーブには速度に対する出力しか載っていなかったので手計算で出してみました。
この出し方&大気条件の補正係数については後ほどUpしようと思っています。催促があればUpが早くなるかも?知れません。

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