タイヤの空気圧(モータースポーツ)

データの出所はBRIGESTONEだったのですが自動車メーカーの指示した空気圧から離れた値を推奨しているとクレームがついたためBRIGESTONEのHP上の公開が停止しました。
BRIGESTONEさん勝手に転用してすいません。でも皆さんの参考になるようにと何処からかお咎めがあるまで掲載させていただきます。


一般公道では段差・落とし穴(アスファルトが剥離した部分)・落し物(石や岩など)があるためタイヤの空気圧は高めにしておかなければホイールリムの破損等が発生します。
このため空気圧は冷間で車メーカーで決められている値(若しくはLI表で求めた値)に調節するわけですが、この値はサーキット走行をする場合では一般的に高すぎます。高すぎる空気圧はタイヤのグリップを十分に発揮することが出来なかったり、車が跳ねたりします。


ということでこちらではサーキット走行を行う場合の空気圧について考えたいと思います。(一般公道におけるタイヤの空気圧はこちら)


その前に使用するタイヤはBRIGESTONEのPOTENZA RE55S並びにRE-01R等のハイグリップタイヤ(若しくは他メーカーの相当品)に限定します。と言うのはサーキット走行するのにBseriesなどの乗り心地重視のタイヤ等を使うとはあまり考えられないからです。


タイヤの温度とグリップは密接な関係があります。温度が低すぎればグリップが低くなり(ゴムが硬いため)、反対に温度が高すぎてもグリップが低くなり(ゴムが溶けてしまうため)ます。ちょうどいい温度と言うのはどのくらいか分かりませんが、80℃付近と以前聞いた気がします。
このためグリップを十分に発揮させるために空気圧を温間で設定する必要があります。


その値とは下記の表のようになるそうです。

空気圧表(カッコ内は冷間)
FR MR FF GT-R(FR base 4WD) 4WD
Front(kPa) 220〜250
(160〜190)
220〜250
(160〜190)
220〜250
(160〜190)
230〜250
(170〜200)
230〜250
(170〜200)
Rear(kPa) 230〜250
(170〜200)
230〜250
(170〜200)
220〜250
(190〜220)
230〜250
(170〜200)
230〜250
(170〜200)

タイヤサイズと空気圧には関係がありません。サイズはLIが下がらないようなものと、タイヤに適正なリム幅のホイールと決められています。


一般公道の設定値と比べてかなり低めの値になっていますが、これは段差などによってホイールのリムが変形する恐れが無い(これだけではありませんが)ことも考えられます。


最近のハイグリップタイヤ(スポーツタイヤ)はサイドウォールの剛性が上がっているのでそれほど空気圧を上げなくても、というかあまり空気圧を上げすぎないほうがグリップの高いところを使えると某社の方がおっしゃってました。


ただし一般公道を走行する場合には空気圧を適正に戻す(上げる)必要があります。まあSタイヤで公道を走行するということはあまり考えられませんけどね。


参考
日本車はおおよそ上の表に沿った値に設定していますが、ヨーロッパ車は使用しているタイヤの特性からサーキット走行をするためにはサイドウォールの合成が不足しているとの判断で空気圧を高めに設定されています。設定したのはプロレーシングドライバー。
まあ日本のハイグリップタイヤとヨーロッパのタイヤとでは設計コンセプトが違いますよね。
日本のハイグリップタイヤはともかくハイグリップとコントロール性を兼ね備えたもので、ヨーロッパのタイヤはNVH、コントロール性e.t.c.を念頭に置いたグリップレベルにということでしょうか?

FISCO バトル(タイヤは純正装着品)
FL FR RL RR
NSX kPa 220 220 275 275
Size 215/45-16 245/40-17
SKYLINE
R34 GT-R
kPa 260 260 260 260
Size 245/40-18
LANCER
EVOLUTION Y
kPa 230 230 230 230
Size 225/45-17
IMPREZA kPa 260 260 230 220
Size 205/50-16
F355 kPa 280 280 270 270
Size 225/45-18 255/40-18
M coupe kPa 260 260 280 280
Size 225/45-17 255/40-17

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