Air Inspector J-7000 (エアインスペクター)

Air Inspector J-7000(エアインスペクター)とは有限会社 キャン・コーポレーションがBBlanks(バーニーブランクス)のブランド名で世に送り出した走行中のタイヤ内圧を常に監視し、内圧の急激な増減、空気漏れ、タイヤ内空気圧温度の急激な上昇を運転者に知らせるものです。
これまでタイヤの空気漏れを警告する装置の付いている車はありましたがこれらはABSセンサーによりタイヤ各輪の回転数の違いをコンピューターで処理することによりドライバーに警告を促すものでした。このためタイヤを1本だけ新品に交換したときやインチアップでタイヤ外径が前後で異なる場合再設定の必要がありました。またタイヤの回転数をコンピューター処理していることで厳密に言えばタイヤの空気圧を測ってはいませんでした。


このAir Inspectorはタイヤ内部にセンサーを取り付ける(厳密にはエアバルブを専用のものに交換する)ことによりそれぞれのタイヤ内圧力・温度を常に監視することが出来ます。聞く所によると純正装着されてきているとか…
これの凄いところはタイヤ内圧力・温度を常に監視するところにあります。このところ純正でも18inchホイール装着が増えてきだしたことによりサイドウォールの高さが減少しています。このことはインチアップしても同様です。このためタイヤの空気漏れが外見では非常に分かりづらくなっています。
タイヤの空気圧が低い状態で走行するとどんなことが起こるのかというとサイドウォールが連続的にたわむスタンディングウェーブ現象というのが発生します。これはサイドウォールが必要以上に動くことによりタイヤの温度が非常に高くなり(それと共に圧力も増加する)最終的にタイヤはトレッドが剥離したりしてブローしてしまいます。走行中これが発生すると非常に危険で大事故につながってしまいます。
基本的に車に乗る前は点検をすべきなのですがそこまでする人は極僅か…本当は車に乗るものの勤めなんですけどね。そこで登場してきたのがAir Inspectorというわけです。これを装着しておくことで常にタイヤの状態を監視することが出来、危険な状態になったときには運転者に警告することで安全に車を停車させ対処することができるようになります。
また走行前のタイヤの空気圧(冷間時)と走行中の空気圧(温感時)を見ることでスポーツ走行をするときにタイヤの使い方や空気圧の設定などの参考になると思います。


具体的にどんな警告が出るのかというと

  • タイヤ内圧力の急激な増加
  • タイヤ内圧力の急激な減少
  • タイヤ内温度の急激な増加
  • 空気漏れ

が見られ(本当はもう少し細かく分かれています)、警告が出た場合はその場所と状態が表示部に表示され、警告音が発生するようになっています。


構成部品は本体、表示部、アンテナ(4本)、センサー(4個)となっています。センサーは各ホイールにエアバルブと入れ替える形で装着し、4本のアンテナはそれぞれ定められた箇所のホイールハウスにとりつけ、本体は適当な場所(基本的に隠れる場所)へ、表示部は運転席から近すぎず遠すぎずという場所(後付けメーターのようにそんなに頻繁に見るものでもないので)に設置します。
ただしセンサーをメーカー指定のとおりに取り付けられないホイールもあります。というのはセンサーはタイヤを組むときのことを考えて保護されているためやや大きな形をしています。通常のホイールならば大丈夫なのですがリバースタイプはエアバルブの形状が通常のものとは異なるため取り付けられないということになります。裏技を使えば可能ですがメーカー指定ではないため保証が効かないと思います。


BBlanksは通販もやっているため購入して…というわけには残念ながら行きません。この商品は通販していません。というのはタイヤのビートを落とす作業があるためタイヤチェンジャーが無いと作業が出来ない…あとアンテナを各ホイールハウスに設置する作業がありそれぞれを本体に持っていかなければならないので断線に注意する必要があるのとアンテナの設置場所にもノウハウがあるようで…このため購入&装着はショップにお任せと言う事になっています。
普段必要なものではないけれどいざというときに役に立つ(本当は役に立つ状態にならないのが一番良いのですが・・・)という縁の下の力持ちのような存在ですね。


但しスペアタイヤのある車でAir Inspectorを取り付けたからといってスペアタイヤを取り外していいというものではありません。例えばサイドウォールを切ってしまったとか急激な圧力低下の場合運転者に警告は出ますが、例えば遠いところへ出かけた場合などそういう状況に陥ってしまえばすぐに帰ってこれない場合があります。JAFなどロードサービス来てくれてもタイヤが使用不可能の場合最寄の車屋まで牽引してもらうことになってしまいます。で車屋が同じサイズのタイヤを在庫していれば良いのですが在庫していない場合…何日かそこに預けることになってしまいますよね。
最近スペアタイヤの無い車もありますがこれらはパンク修理剤が車に乗っています。ただサイドウォールを切ってしまった場合はパンク修理剤では修理不可能になるのでどうしたらいいのかはなはだ疑問に感じています。
ということでAir Inspectorはあくまでより安全に走行できる器械であるということですね。


詳しくはBBlanksのHPをご覧ください。


ただこのような器械を作っている(今はBBlanksだけですが)のはここだけではなくなりそうです。確かYOKOHAMAが同じようにタイヤ内圧力・温度を監視するものを作ろうとしてるみたいです。

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