リレーの使い方

特にセキュリティに限ったことではないのですが知っていると非常に役に立つリレーの使い方を紹介したいと思います。リレーはこの世の中に数多く出回っているのですがここではthe12v.comで頻繁に登場してくるBOSCHのリレーを一例として取り上げたいと思います。
何故BOSCHのリレーかと言うと一応信頼性に優れている点、リレーの基本である点を考慮してのことです。BOSCHのリレーを理解しておけば他社のリレーでも(取説を読めばですが)容易に理解することができると思います。


そもそもリレーと言うものは小電力を使い大電力を駆動するためのものです。またリレーを使うことでバッテリーと負荷(ホーンやライトなど)の間に使用する電線の距離を短くすることが出来電力損失を下げることも出来ます。さらには使い方次第で非常に小コストでイモビライザーのような働きをさせることも出来ます。


外観ですが手元に画像が無い…すいません。文章だけの説明になってしまいますが黒い箱で下側には端子を接続するための足が5本生えた形状をしています。で側面には下記のような回路図がかかれています。


数字が5種類かかれていますが数字に特に意味はありません。無いことは無いのでしょうが…
まず左の画はリレーが動作していない状態であることを念頭においてください。

上にも書いたようにリレーとは小電流を使い大電流を駆動するためのものなのでリレーを駆動させるために少ない電力が必要になります。
その電力を使う場所は85、86と書かれた場所です。

この間にはコイルがありコイルの両端85、86に12Vが印加されるとリレーが駆動し、30と87が接触するようになります。


この際85、86の間に流れる電流は約200mAと小さいにもかかわらず30と87の間には最大で30Aと言う大電流を流すことが可能になります。


で85と86の間に印加されていた12Vがなくなると左の状態になり30と87は接触しなくなります。このようなリレーの使い方を87と30は通常離れているためNO(=Normally Open)と呼びます。


具体的な例をあげて説明するとホーンを交換したときに音が小さいとかヒューズが飛んでしまうと言う場合にリレーを使うことで不具合を解消することが出来ます。
純正のホーン(ここではプラス制御でホーンには1本の線しかつながっていないと仮定します)につながっている線を85に入力し86はボディアースさせます。さらにバッテリーのプラスからの線を87に入力し30からホーンに入力させてあげます。こうすることで純正のホーンの配線にはホーンボタンを押したときには約200mAの電流しか流れないにもかかわらずホーンには最大で30Aの電流を流すことができるようになるため音が大きく(というかもともとの音の大きさ)なるというわけです。


85、86のどちらに12Vを入力させるのかと言う疑問をお持ちかもしれませんがこのリレーでは基本的にどちらでもかまわないでしょう。でも分かりやすくするために一応85に入力しておいた方が後々のメンテナンスの際に迷わなくて良いかもしれません。当然86に入力させたからといってリレーが破損することはありません。
上記の説明で87にバッテリーのプラスを入力させ、30からホーンに入力させると書きましたが87と30は動作時に単純に接触するだけなので逆にしてもリレーが破損することはありませんがこのリレーの場合87を入力側、30を出力側にしておいた方が良いと思います。その理由は以下のとおりです。


85と86に12Vが印加されなくなると87aと30が接触するようになります。逆に85と86に12Vが印加されると87aと30は離れてしまいます。基本的にリレーは小電力で大電流を駆動させるものなので電気を流したときに離れるとはどういうこと?と疑問をもたれるかもしれません。実はこの離れると言うことがセキュリティ上非常に重要になってきます。通常イグニッションキラーリレーと呼ばれるものはこのBOSCHのリレー(若しくはその類似品)を使用します。
セキュリティにはアームドアウト-と呼ばれる線が出ているものがありこれはセキュリティをONにしたときに約200mAのマイナスが出力されるようになっています。このアームドアウト-とリレーに入力することでイグニッションキラーの動作をさせることができるようになります。


このようなリレーの使い方を87aと30は通常接触していることでNC(=Normally Close)と呼びます。
配線の仕方は書きかけて問題がありそうなので途中削除しました。


リレーは使い方が非常に広く知っておいて損することは決してありません。この他にもマイナスコントロールドアロック&アンロックの車両をセキュリティと連動させてドアをロック&アンロックさせることも出来ます。
セキュリティからロック、アンロックマイナス出力(但しリレーを動かす専用線)が出ていると仮定して…
85には常時12Vを入力し86はセキュリティのロック(アンロック)線を接続させてあげます。87は(この場合マイナスコントロールドアロック&アンロックなので)ボディアースさせ30を車両側のロック(アンロック)線に接続します。こうすることでリレーにセキュリティからロック(アンロック)信号が入力することで車両にロック(アンロック)信号を出力させることができるようになります。当然ロック用、アンロック用として2個のリレーが必要になってきますね。
ただしセキュリティ側にオンボードリレーが内蔵されている場合はリレーは必要ありません。オンボードリレーとはセキュリティの回路の上にBOSCHのリレーが乗っかっているためあえて外部にリレーを使うことは必要ないということです。オンボードリレーが内蔵されていないセキュリティの場合はセキュリティ損傷の可能性があるためリレーを使用しなければなりません。オンボードリレーが無い=約200mAの出力しかない=リレーを駆動させるためだけの電流と言う事になるので…

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