ブレーキングによる発熱量を実際に近く考える

これまでと違って250km/hから120km/hまで0.9Gの減速を行ったと考えた場合、実際のブレーキバランスからローター温度を求めてみます。
この場合の運動エネルギーは2.75×106となりこれが前後に分けられます。
途中は省略して、ローター温度は以下のようになると思います。
ただし、マスターシリンダーはJZX100キャリパー以外ではバランスの点からJZA80マスターシリンダーを使うこととします。

JZX100 F40(φ332)+JZA80 F40(φ340)+JZA80 F50(φ355)+JZA80 JZA80(φ323)
Front T(℃) 391 375 367 355 380
Rear 374 245 240 228 242

前後ローター温度が最も低いのはF50であり、JZX100と比べるとフロントで-64℃、リアで-146℃となっています。
なぜかと言うと、F50ローターはキャリパー流用の中で最もフロントよりのブレーキバランスであり、且つ熱容量が大きいからです。
もうちょっと詳しく言うとフロントローターは熱容量の最も大きいF50なのでローター温度が最も低くなります。さらにF50はフロントよりのブレーキバランスになるのでリアの発熱量が少なくなり温度が下がるのだと思います。


因みにフロントにのみJZA80キャリパーを流用した場合、フロントローター温度は414℃でリアローター温度は222℃となります。


まとめ

同じ減速度を与えた場合、ローター外径・パッド半径長さ・ローター有効厚さが増加すると熱容量が増加し、ローター温度を低く押さえることが出来ます。と言うことはハードブレーキングを繰り返してもローター温度安定性に優れると言うことです。


フロントで最も優れていたのはF50(φ355)でJZX100と比べて25℃の低下、リアはF50(φ355)+JZA80でJZX100と比べて146℃の低下が見込まれました。

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